第110回 午前 問31
公衆衛生看護学概論
健康の社会的決定要因に関する問題
健康の社会的決定要因のうち構造的決定要因はどれか。
- 1教 育
- 2居住・職場環境
- 3食品の入手可能性
- 4心理・社会的要因
- 5行動と生物学的要因
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✓ これが正解1教 育
解説
教育は社会経済的な地位を形づくる構造的決定要因の1つです。
健康の社会的決定要因は、人々の健康に影響する社会的な条件のことです。WHOの健康の社会的決定要因に関する委員会が示した概念の枠組みでは、要因を大きく2つの層に分けています。1つは構造的決定要因で、社会や経済、政治の状況と、その中で人が置かれる社会経済的な地位(教育、職業、所得、性別など)を指します。もう1つは中間的決定要因で、構造的決定要因の影響を受けて具体的な生活の条件として現れるものです。
教育は、受けた教育の程度によって就ける職業や得られる所得が変わり、社会の中での位置づけを決める要素なので、構造的決定要因にあたります。
これに対し、居住・職場環境や食品の入手可能性は、暮らしや働く場の物質的な条件で、中間的決定要因に含まれます。心理・社会的要因(ストレスや社会的な支えなど)と、行動と生物学的要因(喫煙や食事、運動、遺伝など)も、構造的決定要因の影響を受けて個人の健康に近いところで働く中間的決定要因です。
覚え方として、社会の中でどの位置にいるか(教育・職業・所得)が構造的、その位置によって決まる暮らしの条件や行動が中間的、と整理しておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2居住・職場環境:住まいや働く場所の物質的な条件は、社会経済的な地位の結果として決まってくるものです。枠組みの中では、地位そのものではなく、その影響が表れる中間的な層に置かれます。
- 3食品の入手可能性:健康的な食べ物を手に入れられるかどうかは、住んでいる地域や所得によって左右される生活の条件です。構造的決定要因の影響を受けて表れる中間的な要因にあたります。
- 4心理・社会的要因:生活上のストレスや社会的な支えの有無といった心理・社会的要因は、社会での立場の違いがもたらす心理的な影響です。中間的な層の要因として扱われます。
- 5行動と生物学的要因:喫煙や飲酒、食事、運動などの生活習慣や体の要因は、健康に最も近いところで働く要因です。社会の中の位置を決める構造的な要因ではなく、中間的な層に入ります。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問31(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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