第112回 午前 問44
公衆衛生看護活動展開論
4か月児健康診査に関する問題
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
Aさん(25歳、女性、パートタイム勤務)は1人暮らしである。「妊娠検査薬で陽性が出たので、母子健康手帳をもらえますか」とB市の母子保健窓口に来所した。パートナーはいるが同居はしていない。
その後、Aさんは、妊娠36週に経腟分娩で女児(身長46cm、出生時体重2,450g)を出産した。出産した病院から保健センターへの退院時連絡票に「Aさんは子どもの抱き方に慣れず、今後の育児が気がかり」と記載があった。そこで、退院2日後に保健師が家庭訪問した。
保健師は、次は4か月児健康診査で経過を把握しようと計画していたが、未受診だった。保健師はAさんに電話をしたが、つながらなかったので自宅を訪問した。部屋にはパートナーもおり、Aさんのアパートに転居していたことがわかった。Aさんは「健診はうっかりして受けませんでしたが、特に気になることはありません。毎日2人で一緒に育児ができて嬉しいです」と話した。保健師は、子どもの発育・発達には問題がないことを確認した。保健師が次に確認する内容で優先度が高いのはどれか。
- 1パートナーの転居理由
- 2Aさんと近隣住民との交流
- 3Aさんとパートナーの経済状況
- 4子育て支援センターの利用経験
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✓ これが正解3Aさんとパートナーの経済状況
解説
世帯の変化を受け、Aさんとパートナーの経済状況を確かめます。
Aさんはパートタイム勤務で、妊娠中は1人暮らしでした。今回の訪問で、同居していなかったパートナーがAさんのアパートに転居し、2人で育児をしていることが分かりました。子どもの発育・発達には問題がなく、Aさんも育児を楽しめていると話しています。4か月児健康診査はうっかり受けなかったとのことで、育児の様子そのものに差し迫った心配はみられません。
一方で、世帯の構成が変わったことで、家計を誰がどのように支えているかは分かっていません。乳児がいる家庭で収入が不安定だと、生活の困窮が育児に影響し、支援が必要になることがあります。パートタイム勤務のAさんが育児中で、パートナーの仕事や収入も不明なため、2人の経済状況を確かめることで、今後の生活が安定して続けられるかを判断できます。必要なら手当や支援制度につなぐこともできます。
したがって、Aさんとパートナーの経済状況を確かめることの優先度が高くなります。子どもの発育が順調なときは、その育ちを支える家庭の生活基盤に目を向けると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1パートナーの転居理由:パートナーが転居した理由は、2人の関係を知るきっかけにはなりますが、子どもの育ちを支える生活基盤を判断する情報としては間接的です。今後の生活が成り立つかを確かめるほうが先です。
- 2Aさんと近隣住民との交流:近隣住民との交流も地域とのつながりを知る情報ですが、いまは2人で一緒に育児ができている状況です。孤立の心配より、新しい世帯の生活が安定しているかを確かめるほうが優先されます。
- 4子育て支援センターの利用経験:子育て支援センターの利用経験は、地域の資源をどれだけ使っているかを知る情報です。子どもの発育は順調で、まずは世帯の暮らしが安定しているかを把握する必要があります。
出典:第112回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問44(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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