平成23年度 秋期 問93
システム開発技術
要件定義に関する問題
〔中問B・商品販売システムの開発〕〔マネジメント〕〔A さんが書き出したメモ〕の(1)〜(5)を実施する順番に並べたとき,a に入れる適切なものはどれか。
〔中問B の記述(抜粋・再掲)〕M 社は装飾品販売会社である。販売企画課の入社 2 年目になる A さんは,インターネットで商品を販売するシステム(以下,通販システムという)の構築を担当することになった。A さんは通販システムの構築に当たり,実施すべきことを気づいた順にメモに書き出した。なお,M 社では,通販システムの構築は X 社に委託することを決めている。
〔A さんが書き出したメモ〕
(1)アクセサリの販売を行っている従業員や,アクセサリを購入した顧客から,通販システムに対する要求や要望をヒアリングして,文書にまとめる。
(2)委託先の X 社に通販システムの要件を伝える。その後,X 社が構築した通販システム,X 社が作成したプログラム設計書,及び X 社が実施したテスト報告書を受領する。
(3)通販システムに対する要求や要望を基に,通販システムで実装すべきシステム要件を文書にまとめる。
(4)通販システムに対する要件を満たしているかの判定のために,X 社から受領した通販システムのテストを M 社が実施する。結果を M 社のテスト報告書にまとめる。
(5)M 社がテストした結果を基に,通販システムの妥当性の確認を行い,稼働判定を実施する。通販システムの稼働が可能と判断されれば,通販システムでの販売を開始する。
〔図〕実施する順番 ┌──────────┐ ┌─────────┐ ┌──────────┐ ┌──────────┐ │ 網掛け │ → │ [a] │ → │ 網掛け │ → │ 網掛け │ → (5) └──────────┘ └─────────┘ └──────────┘ └──────────┘ 注記 網掛けの部分は,表示していない。→ は順序を表している。
- ア(1)
- イ(2)
- ウ(3)
- エ(4)
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✓ これが正解ウ(3)
解説
気づいた順に書かれたメモなので、実施の順に並べ直します。
メモは気づいた順に書かれていて、実施の順ではありません。だから並べ直すのが、この問の芯でした。初めに来るのは、求めや望みを聞いて文にする作業です。その次が、求めから満たすべき中身を決める作業でした。これを要件定義と呼びます。三番目は、外の会社へ伝えて成果を受け取る作業になります。四番目に来るのが、自ら試して報告にまとめる作業でした。最後は、確かめて動かしてよいかを決める作業です。図の末尾には、その最後が置かれていました。だから二番目に当たるのは、要件をまとめる作業です。話を集める作業のほうは、一番目でした。外へ伝える作業は三番目で、自ら試す作業は四番目です。三つとも、二番目には置かれていませんでした。順を組み直します。末尾は図にありました。気づいた順という一文が、そこでの手がかりになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア(1):求めや望みを聞いて文にする作業が、こちらのほうです。店の人や買った人から、直に話を集めました。何もかもは、ここから始まることになります。ところが二番目ではありません。いちばん手前でした。一つ前に置かれます。順が一つ違います。
- イ(2):外の会社へ伝えて成果を受け取る作業が、こちらです。満たすべき中身を渡して、作ってもらいました。受け取る物は、仕組みと書きものと報告になります。けれども中身が決まっていなければ渡せません。三番目に置かれます。一つ後ろでした。
- エ(4):自ら試して報告にまとめる作業が、こちらに当たります。受け取った物が中身を満たすかを確かめました。引き取る前の関門になる、大切な作業です。ところが受け取った後でなければ試せません。四番目でした。二つ後ろになります。
この問題の用語
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 企画何のために作るのかを決め、進める形をまとめる最初の段階です。ここで業務の進め方そのものを見直すと、大きな改善につながります。
- 委託先業務の一部を任せた相手の会社です。任せる内容や守るべき条件を契約で定め、委託した側が状況を確かめます。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問93(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和8年度 問52:要件定義に関する問題(要件定義)
- 令和8年度 問42:サービスデスクに関する記述(要件定義)
- 令和2年度 10月 (特別措置試験) 問42:請負契約に関する問題(委託先)
- 令和元年度 秋期 (特別措置試験) 問27:個人情報保護法に関する問題(委託先)
- 平成31年度 春期 (特別措置試験) 問17:要件定義に関する問題(委託先)
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