第36回 問題37
発達と老化の理解
次のうち,前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1抗利尿ホルモンが関与している。
- 2症状が進むと無尿になる。
- 3初期には頻尿が出現する。
- 4進行すると透析の対象になる。
- 5骨盤底筋訓練で回復が期待できる。
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✓ これが正解3初期には頻尿が出現する。
解説
前立腺肥大症では、初期に頻尿が現れます。
前立腺は男性の膀胱のすぐ下にあり、尿道を取り囲むようにして存在する臓器です。前立腺肥大症は、加齢とともに前立腺が大きくなり、その中を通る尿道が圧迫されて、排尿にさまざまな影響が出る病気です。高齢の男性に多くみられます。
初期には、膀胱や尿道が刺激されて、尿が近くなる頻尿、特に夜間に何度もトイレに起きる症状が現れます。進行すると、尿の勢いが弱くなる、出し切れずに膀胱に尿が残る、といった排尿困難が目立つようになり、さらに進むと、尿がたまっているのに出せない尿閉になることもあります。したがって、初期には頻尿が出現するという記述が最も適切です。
尿閉は膀胱にたまった尿を出せない状態で、腎臓で尿がつくられない無尿とは別のものです。前立腺肥大症の問題では、初期は頻尿、進むと排尿困難から尿閉、と症状の順番で覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1抗利尿ホルモンが関与している。:抗利尿ホルモンは、腎臓で尿の量を調節するホルモンで、夜間の尿の量などに関わります。前立腺肥大症は前立腺が大きくなって尿道が圧迫される病気であり、このホルモンが原因ではありません。
- 2症状が進むと無尿になる。:前立腺肥大症が進むと、尿がつくられているのに出せない尿閉が起こることがあります。腎臓で尿がつくられなくなる無尿とは、しくみがまったく異なります。
- 4進行すると透析の対象になる。:透析は、腎臓のはたらきが大きく低下した腎不全の人に行う治療です。前立腺肥大症は尿の出口側の通り道の病気であり、それ自体の治療として透析を行うものではありません。
- 5骨盤底筋訓練で回復が期待できる。:骨盤底筋訓練は、骨盤の底の筋肉を鍛える運動で、主にせきやくしゃみで尿がもれる尿失禁の改善に用いられます。前立腺が大きくなったこと自体を回復させるものではありません。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題37。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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