第36回 問題43
認知症の理解
次の記述のうち,若年性認知症(dementia with early onset)の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1高齢の認知症(dementia)に比べて,症状の進行速度は緩やかなことが多い。
- 2男性よりも女性の発症者が多い。
- 350歳代よりも30歳代の有病率が高い。
- 4特定健康診査で発見されることが多い。
- 5高齢の認知症(dementia)に比べて,就労支援が必要になることが多い。
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✓ これが正解5高齢の認知症(dementia)に比べて,就労支援が必要になることが多い。
解説
働き盛りに発症するため、就労の継続や支援が大きな課題になります。
若年性認知症は、65歳未満で発症する認知症をいいます。判断の軸は、発症する年代が働き盛りや子育て中の世代に重なるという点です。仕事をしている時期に発症するので、高齢で発症した場合よりも、仕事を続けられるか、収入をどう確保するかといった問題が前面に出てきます。
記述を順に見ます。進行の速さについては、高齢の認知症よりも緩やかとはいえず、むしろ速いことが多いとされています。発症者の性別は、女性より男性に多いと報告されてきました。年代別では、年齢が上がるほど有病率は高くなるので、30歳代より50歳代のほうが高くなります。特定健康診査は生活習慣病の予防を目的とした健診で、認知症を見つける場ではありません。
残る記述が、就労支援が必要になることが多いという内容です。若年性認知症の人は、職場での仕事のミスや段取りの乱れから異変に気づかれることも多く、診断後も、職場での配置の工夫、障害者手帳や障害年金などの制度、就労系の福祉サービスの利用といった支援が課題になります。本人だけでなく、家計を支える家族への影響も大きくなります。
覚え方としては、若年性認知症は働く世代の病気なので、仕事とお金の支えがセットで問われる、と押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1高齢の認知症(dementia)に比べて,症状の進行速度は緩やかなことが多い。:若年で発症した場合、高齢で発症した人と比べて進行が緩やかとはいえず、むしろ速く進むことが多いとされています。進行の速さを理由に、早めの支援体制づくりが求められます。
- 2男性よりも女性の発症者が多い。:性別でみると、若年性認知症の発症者は女性より男性に多いと報告されています。高齢の認知症では女性が多いので、ここを混同しないように注意が必要です。
- 350歳代よりも30歳代の有病率が高い。:認知症の有病率は年齢が上がるにつれて高くなります。若年性認知症の中でも、30歳代より50歳代のほうが有病率は高く、年代の高低が逆になっています。
- 4特定健康診査で発見されることが多い。:特定健康診査は、メタボリックシンドロームなど生活習慣病の予防に着目した健診です。認知機能を調べる仕組みではないので、若年性認知症の発見の場とはいえません。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題43。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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