第38回 問題55
生活支援技術
Aさん(82歳,女性,要介護1)は,訪問介護(ホームヘルプサービス)を週1回利用し,生活援助を受けながら,自宅で一人暮らしをしている。調理はAさん本人が行うなど,できることは自分で行いたいと思っている。ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)はAさんから買物リストを渡されて,近くのスーパーで食材を購入してきた。
次の記述のうち,Aさんへの生活援助における訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1依頼された食材が安かったので,リストに書かれた数より多く購入した。
- 2おつりとレシート,購入した食材の確認を,Aさんにすべて任せた。
- 3冷蔵庫を開けたとき,賞味期限切れの食材があったため廃棄した。
- 4買物リストは,次から訪問介護員(ホームヘルパー)が書くことを提案した。
- 5購入した食材で調理しにくいものがないか,Aさんに確認した。
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✓ これが正解5購入した食材で調理しにくいものがないか,Aさんに確認した。
解説
本人が調理しやすいかを確かめ、自分でできることを続けられるよう支えます。
決め手は、Aさんが、調理は自分で行うなど、できることは自分でしたいと思っている点です。訪問介護の生活援助は、本人の代わりに何でもすることではなく、本人の意向を尊重し、自分でできる力を保てるように支えることが目的です。
リストより多く買う、おつりなどの確認を本人に丸ごと任せる、本人に断らずに食材を捨てる、リストを訪問介護員が書く、という対応は、依頼の範囲を超えたり、金銭のやり取りの責任があいまいになったり、本人の役割を奪ったりします。
正しいのは、購入した食材で調理しにくいものがないかAさんに確認することです。調理するのはAさん自身なので、食材の大きさや固さ、扱いやすさを本人と確かめることで、Aさんが自分で調理を続けられるよう支えることになります。
見分け方は、本人の依頼どおりに行い、本人がしたいことを続けられるよう支える対応を選ぶことです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1依頼された食材が安かったので,リストに書かれた数より多く購入した。:安くても、リストより多く買えばAさんのお金を本人の了解なく使うことになります。買物の代行は、依頼された品物と数量を守るのが原則で、変えたいときは事前に本人に相談します。
- 2おつりとレシート,購入した食材の確認を,Aさんにすべて任せた。:お金のやり取りは、訪問介護員と本人が一緒におつりやレシート、品物を確かめることで、誤りや誤解を防げます。本人任せにすると、後で金額が合わないなどのトラブルになりかねません。
- 3冷蔵庫を開けたとき,賞味期限切れの食材があったため廃棄した。:冷蔵庫の中の食材は本人の持ち物です。期限が切れていても、本人に断らずに捨てることはできません。気づいたことを伝え、どうするかは本人に決めてもらいます。
- 4買物リストは,次から訪問介護員(ホームヘルパー)が書くことを提案した。:何を買うかを考えてリストに書くことは、Aさんが自分でできている大切な役割です。訪問介護員が代わりに書くと、本人の意欲や力を発揮する機会を減らしてしまいます。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題55。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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