第38回 問題58
生活支援技術
次の記述のうち,介護老人福祉施設で,終末期にある利用者とその家族に行う介護福祉職の支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1利用者の苦しそうな姿を見せないように,家族には面会を控えてもらう。
- 2利用者と家族の関係が良好でない場合は,家族と連絡を取らないようにする。
- 3好きなものや食べたいものがある場合は,家族に持ってきてもらう。
- 4苦痛を訴える場合は,家族から激励してもらう。
- 5家族が不安になるため,体調の変化は伝えないようにする。
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✓ これが正解3好きなものや食べたいものがある場合は,家族に持ってきてもらう。
解説
好物や食べたいものを家族に持ってきてもらい、本人の望みをかなえます。
終末期の介護では、残された時間を本人が望むように過ごせること、そして家族が本人と大切な時間を分かち合い、看取りに向けて心の準備ができることを支えます。本人の好きなことや食べたいものをかなえる工夫は、生活の質を保つうえで大切な支援です。
家族に面会を控えてもらう、関係が良くない家族とは連絡を絶つ、苦痛の訴えに家族から励ましてもらう、体調の変化を家族に伝えない、という対応は、どれも本人と家族が向き合う機会や、家族に必要な情報を奪ってしまいます。
正しいのは、好きなものや食べたいものがあれば家族に持ってきてもらうことです。本人の望みがかなうだけでなく、家族にとっても、最期まで本人のためにできることがあるという実感につながります。飲み込みの状態に合わせ、医療職とも相談しながら進めます。
見分け方は、本人の望みと、家族が関われる機会の両方を大切にしているかどうかです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1利用者の苦しそうな姿を見せないように,家族には面会を控えてもらう。:苦しそうな姿を見せたくないという配慮でも、面会を控えさせると、本人と家族がともに過ごせる残り少ない時間を奪います。家族の気持ちを聞き、つらさを受け止めながら、会える機会を支えるのが介護福祉職の役割です。
- 2利用者と家族の関係が良好でない場合は,家族と連絡を取らないようにする。:関係が良くない家族であっても、終末期の状況を知らせずにいると、後で家族が深く悔やむことにもなりかねません。本人の意向を確かめながら、家族への連絡を絶たずに、関係をつなぐ姿勢が大切です。
- 4苦痛を訴える場合は,家族から激励してもらう。:苦痛を訴える人を励ますと、つらさを分かってもらえないと感じさせてしまうことがあります。まず訴えに耳を傾けて受け止め、苦痛を和らげる方法を医療職と相談するのが適切です。
- 5家族が不安になるため,体調の変化は伝えないようにする。:体調の変化を伝えないと、家族は会っておきたい人に連絡したり、心の準備をしたりする機会を失います。不安に配慮しながらも、状態の変化はていねいに伝えることが求められます。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題58。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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