第111回 午後 問63
母性看護学
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について正しいのはどれか。
- 1配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。
- 2配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。
- 3配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。
- 4加害者の矯正が法の目的に含まれる。
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✓ これが正解2配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。
解説
DV防止法の配偶者には事実婚の相手も含まれます。
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉は、題名のとおり配偶者からの暴力を防ぎ、被害者を保護するための仕組みを定めた法律です。判断の軸は、法律が配偶者をどう定義しているか、保護命令を出すのはどの機関か、暴力を見つけた人の通報先はどこか、の3点です。
この法律の第1条第3項は、配偶者には婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むと定めています。いわゆる事実婚の相手からの暴力も対象になるということです。一方、保護命令は第10条で裁判所が被害者の申立てにより出すものとされ、配偶者暴力相談支援センターは相談・一時保護・情報提供などを担う機関です。暴力を受けている人を見つけた人の通報先は、第6条で配偶者暴力相談支援センター又は警察官と定められています。
したがって、配偶者に事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれるという記述が正しいものです。命令は裁判所、通報はセンターか警察官、配偶者には事実婚も含む、と3つの役割を分けて覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。:保護命令は、被害者の申立てを受けて裁判所が加害者に対して出すものです。配偶者暴力相談支援センターは相談や一時保護、情報提供を担う機関で、命令を出す権限はありません。
- 3配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。:被害を見つけた人が知らせる先として法律が挙げているのは、相談の専門機関と警察の2つだけです。保健所は地域の健康を守る機関で、この法律の通報を受ける役割はもっていません。
- 4加害者の矯正が法の目的に含まれる。:法律が定めているのは、相談の窓口、被害を受けた人の一時保護、裁判所による命令などで、守る対象は被害を受けた側です。暴力をふるった側を立ち直らせる矯正は、法の目的として掲げられていません。
出典:第111回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問63(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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