令和3年度 問17
建物・設備
マンションの屋上の防水に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1メンブレン防水とは、被膜を形成して防水層を作る工法の総称である。
- 2シート防水に用いられる、プラスチック系の材料等で作られたシートは、変形能力が大きく下地の動きに追従する。
- 3建築改修工事監理指針によれば、外気温の著しい低下が予想されるときは、塗膜防水を施工しなければならない。
- 4ウレタン系塗膜防水工法は、突出物の多い屋上の改修工事の際に、施工が容易なため採用されることが多い。
答えと解説を見る
✓ これが正解3建築改修工事監理指針によれば、外気温の著しい低下が予想されるときは、塗膜防水を施工しなければならない。
解説
外気温が著しく低いときは、防水工事の施工は控えるのが原則です。
この問は、屋上防水の工法の特徴と、施工の条件についての理解を問うものです。メンブレン防水は、膜(メンブレン)状の防水層で屋根面を覆う工法の総称で、アスファルト防水・シート防水・塗膜防水などが含まれます。
不適切なのは、建築改修工事監理指針によれば、外気温の著しい低下が予想されるときは塗膜防水を施工しなければならない、とする記述です。防水材は低温になると硬化や接着が十分に進まず、防水層の品質を確保しにくくなります。そのため、気温が著しく低下するおそれがあるときは、塗膜防水に限らず防水工事の施工を控えるのが原則とされています。低温を理由に塗膜防水を義務づけるという関係にはなっていません。
ほかの記述は防水工法の一般的な特徴に沿っています。シート防水に使うプラスチック系などのシートは伸びる力が大きく、下地の動きについていきやすい材料です。ウレタン系塗膜防水工法は、液状の材料を塗って膜を作るため、配管などの突出物が多い屋上でも納まりを作りやすく、改修工事で使われることが多い工法です。
寒いときは施工しない、が防水工事の基本と押さえると、低温時に施工を義務づける記述の誤りに気づけます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1メンブレン防水とは、被膜を形成して防水層を作る工法の総称である。:メンブレン防水は、薄い膜状の防水層を連続して作り、屋根面全体を覆う工法をまとめて呼ぶ名前です。被膜で防水層を作る工法の総称とする記述は、この意味に合っています。
- 2シート防水に用いられる、プラスチック系の材料等で作られたシートは、変形能力が大きく下地の動きに追従する。:プラスチック系の材料などで作ったシートは伸縮性が高く、下地のひび割れや動きがあっても破れにくいという特徴があります。変形能力が大きく追従するという記述は適切です。
- 4ウレタン系塗膜防水工法は、突出物の多い屋上の改修工事の際に、施工が容易なため採用されることが多い。:ウレタン系の塗膜防水は液状の材料を塗り広げて防水層を作るので、形の複雑な部分にも継ぎ目なく施工しやすい工法です。突出物の多い屋上の改修で採用されることが多いとする記述は適切です。
出典:令和3年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問17
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)