令和3年度 問19
建物・設備
マンションの構造・部材に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1免震装置を設置することにより、建築物がゆっくりと水平移動し、建築物に作用する地震力を低減する構造形式を免震構造という。
- 2建築基準法に定める「主要構造部」には、建築物の構造上重要でない間仕切壁は、含まれない。
- 3建築基準法によれば、1つの建築物で高さが部分的に異なる場合には、原則として、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならない。
- 4建築基準法によれば、特定の要件を満たす場合を除いて、各戸の界壁は小屋裏又は天井裏に達していなければならない。
答えと解説を見る
✓ これが正解3建築基準法によれば、1つの建築物で高さが部分的に異なる場合には、原則として、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならない。
解説
異なる構造方法による基礎は、原則として併用してはなりません。
この問は、マンションの構造形式と、建築基準法・同施行令の構造や防火に関する定めを問うものです。主要構造部の範囲、基礎の構造方法、界壁(住戸と住戸の間の壁)の扱いを条文で確かめます。
不適切なのは、1つの建築物で高さが部分的に異なる場合に、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならないとする記述です。建築基準法施行令第38条第2項は、建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならないと定めています。種類の違う基礎を混ぜると、建物の一部だけが沈む不同沈下などを起こすおそれがあるためと考えられます。原則は併用の禁止で、記述は逆のことを言っています。
ほかの記述は適切です。免震構造は、免震装置で建物をゆっくり水平に動かし、建物に作用する地震力を小さくする構造形式です。建築基準法第2条第5号の主要構造部は、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁などは除かれます。共同住宅の各戸の界壁は、施行令第114条第1項により、一定の部分を除いて準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければなりません。
基礎は混ぜない、界壁は天井裏まで、と二つの原則で整理しておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1免震装置を設置することにより、建築物がゆ…:免震構造は、建物と基礎の間などに免震装置を入れ、建物をゆっくり水平に揺らすことで、建物に伝わる地震の力を小さくする構造形式です。記述はこの説明に合っています。
- 2建築基準法に定める「主要構造部」には、建…:主要構造部の定義は、壁・柱・床・はり・屋根・階段を挙げたうえで、構造上重要でない間仕切壁や間柱、付け柱などを除いています。間仕切壁が含まれないとする記述は適切です。
- 4建築基準法によれば、特定の要件を満たす場…:長屋や共同住宅の各戸の界壁は、大臣が定める部分などの例外を除き、小屋裏又は天井裏まで届かせることが求められています。特定の要件の場合を除くとした記述は、この定めに沿っています。
出典:令和3年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問19
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)