令和7年度 問16
建物・設備
シール工法に関する問題
次の記述の( A )及び( B )に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
「建築保全標準・同解説(JAMS)鉄筋コンクリート造建築物」(一般社団法人日本建築学会)によれば、コンクリートのひび割れの補修工法として、シール工法、樹脂注入工法、Uカットシール材充填工法、表面被覆工法がある。このうちシール工法とは、( A )ひび割れの上に塗膜を構成させ、コンクリートの( B )や耐久性を向上させる工法である。
- 1A:微細な B:強度
- 2A:微細な B:防水性
- 3A:変動の大きい進行性の B:強度
- 4A:変動の大きい進行性の B:防水性
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✓ これが正解2A:微細な B:防水性
解説
シール工法は微細なひび割れに塗膜を作り、防水性などを高めます。
コンクリートのひび割れの補修工法は、ひび割れの幅や、温度変化などで幅が動き続けるかどうかによって使い分けます。設問が引く建築保全標準・同解説(JAMS)は、シール工法、樹脂注入工法、Uカットシール材充填工法、表面被覆工法を挙げています。
シール工法は、ひび割れの表面に沿って塗膜を作り、ひび割れを覆う工法です。表面を覆うだけなので、対象は幅の小さい微細なひび割れです。幅が変動する進行性のひび割れには、ひび割れに沿って溝を作り弾性のあるシール材などを充填するUカットシール材充填工法のように、動きに追従できる工法が使われます。
また、表面の塗膜は水や空気などの浸入を防ぐためのもので、コンクリートの強度を回復させる工法ではありません。目的は防水性や耐久性の向上です。したがって、Aに微細な、Bに防水性が入る組が最も適切です。
表面に膜を張るだけの工法は、小さなひび割れに水を入れないためのもの、と工法の仕組みから目的を導くと覚えやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1A:微細な B:強度:微細なひび割れを対象とする点は合っていますが、シール工法の塗膜は表面を覆って水などの浸入を防ぐものです。コンクリートの強さを取り戻す働きはないので、Bを強度とする組は誤りです。
- 3A:変動の大きい進行性の B:強度:シール工法は表面に塗膜を作るだけなので、幅が大きく動き続けるひび割れには追従しにくく、対象は細かいひび割れです。目的も強度ではなく防水性などの向上なので、AとBの両方が外れています。
- 4A:変動の大きい進行性の B:防水性:防水性の向上という目的は合っていますが、表面の塗膜で覆う工法は、変動の大きい進行性のひび割れには向きません。そうしたひび割れには溝を設けて充填する工法などが使われ、Aの語句が誤りです。
出典:令和7年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問16
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