平成29年度 問23
建物・設備
浄化槽に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1建築基準法によれば、屎尿浄化槽の漏水検査は、満水して12時間以上漏水しないことを確かめなければならない。
- 2建築基準法によれば、地下浸透方式を除く合併処理浄化槽の汚物処理性能に関して、放流水に含まれる大腸菌群数の個数についての技術的基準がある。
- 3「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準(JIS A 3302)」によれば、「共同住宅」と「住宅」の算定基準は異なる。
- 4浄化槽の主たる処理方法は、生物膜法と活性汚泥法に大別される。
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✓ これが正解1建築基準法によれば、屎尿浄化槽の漏水検査は、満水して12時間以上漏水しないことを確かめなければならない。
解説
屎尿浄化槽の漏水検査は、満水して24時間以上漏水しないことを確かめます。
この問は、建築基準法施行令の屎尿浄化槽の規定と、浄化槽についての基礎知識で判断します。令第33条は、改良便槽並びに屎尿浄化槽及び合併処理浄化槽は、満水して24時間以上漏水しないことを確かめなければならないと定めています。12時間以上とする記述は時間が短いので、最も不適切です。
他の記述は出題当時の内容として適切です。当時の令第32条は、合併処理浄化槽などの汚物処理性能に関する技術的基準として、放流水に含まれる大腸菌群数を1立方センチメートルにつき3,000個以下とする性能を求めていました。JIS A 3302は、建築物の用途ごとに処理対象人員の算定基準を定めており、住宅と共同住宅では算定の方法が分けられています。浄化槽の処理方法は、微生物を付着させた膜で汚水を処理する生物膜法と、微生物の塊を浮遊させて処理する活性汚泥法に大きく分けられます。
漏水検査は満水で24時間、と時間の数字を押さえておくと見分けられます。出題当時の令第32条は、大腸菌群数を基準としていました。現在は2025年4月1日に施行された建築基準法施行令の改正により、放流水に含まれる大腸菌数を1ミリリットルにつき800コロニー形成単位以下とする基準に改められ、大腸菌群数の基準があるとする記述は今の条文とは合いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2建築基準法によれば、地下浸透方式を除く合…:この記述は、汚物処理性能の基準に大腸菌群数の項目があるかを問うものです。出題当時は放流水の大腸菌群数に上限が定められていたので、当時の条文に照らして適切な記述でした。
- 3「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対…:JIS A 3302では、建物の用途が違えば処理対象人員の出し方も変わり、住宅と共同住宅も別々に定められています。両者の基準が異なるとする記述は適切です。
- 4浄化槽の主たる処理方法は、生物膜法と活性…:浄化槽で微生物に汚水を分解させる方法は、微生物を担体などに付けて働かせる生物膜法と、水中に浮かせて働かせる活性汚泥法に大きく分かれます。記述は適切です。
出題当時の情報です(現在との違い)
出題後の2025年4月施行の建築基準法施行令の改正(浄化槽の放流水の基準)により、現在の決まりではこの問の正解が変わります(くわしくは解説の最後を参照)。
出典:平成29年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問23
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