平成28年度 秋期 午前Ⅱ 問19
情報セキュリティ
テンペスト技術の説明とその対策
テンペスト技術の説明とその対策として,適切なものはどれか。
- アディスプレイなどから放射される電磁波を傍受し,表示内容などを盗み見る技術であり,その対策としては,電磁波を遮断する。
- イデータ通信の途中でパケットを横取りし,内容を改ざんする技術であり,その対策としては,ディジタル署名を利用して改ざんを検知する。
- ウマクロウイルスにおいて使われる技術であり,その対策としては,ウイルス対策ソフトを導入し,最新の定義ファイルを適用する。
- エ無線 LAN の信号を傍受し,通信内容を解析する技術であり,その対策としては,通信パケットを暗号化する。
答えと解説を見る
✓ これが正解アディスプレイなどから放射される電磁波を傍受し,表示内容などを盗み見る技術であり,その対策としては,電磁波を遮断する。
解説
テンペストは機器の電磁波から情報を盗む技術で、遮断が対策です。
テンペストは、ディスプレイやケーブル、キーボードなどの機器から漏れる微弱な電磁波を離れた場所で受信し、画面に表示された内容や入力された情報を再現して盗み見る技術です。通信を傍受するのではなく、機器そのものが発する電磁波を利用する点が特徴です。そのため対策も電磁波を外へ漏らさないことが中心になり、電磁波を遮る素材で機器や部屋を覆う、漏れの少ない機器を選ぶといった方法がとられます。見分ける軸は、何から情報を取るのかと、対策がそれに合っているかです。テンペストは電磁波、対策は遮断、と組にして覚えると取り違えません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イデータ通信の途中でパケットを横取りし,内…:通信の途中でパケットを横取りして内容を書き換えるのは、通信路に割り込む攻撃の説明です。電磁波の漏れを利用するテンペストとは手口が違い、デジタル署名による改ざん検知はその別の攻撃への対策です。
- ウマクロウイルスにおいて使われる技術であり…:マクロウイルスは、文書ファイルのマクロ機能を悪用するマルウェアです。テンペストはマルウェアの技術ではなく、マルウェア対策ソフトの導入や定義ファイルの更新では防げません。
- エ無線 LAN の信号を傍受し,通信内容を…:無線 LAN の信号を傍受して通信内容を解析するのは、無線通信の盗聴の説明です。テンペストが対象とするのは通信の電波ではなく、ディスプレイなどの機器から意図せず漏れる電磁波です。
この問題の用語
- デジタル署名送り主が本人であることと、途中で中身が変わっていないことを同時に示す電子の印(古い表記はディジタル署名)。秘密鍵で作り、公開鍵で確かめます。
- 改ざん保管や送信の途中で、内容を許されずに書き換えること。完全性が損なわれますが、電子署名などを使えば起きたことを見つけられます。
- ディジタル署名デジタル署名の古い書き方で、指しているものは同じです。改ざんを見つけられるだけで、改変そのものを防ぐ力はありません。
- ウイルスほかのプログラムに入り込んで増える、不正なプログラムです。単独で動くトロイの木馬や、自ら広がるワームとは区別されます。
- LAN事務所や家庭など、限られた範囲の中で機器をつなぐネットワークです。離れた拠点どうしを結ぶWANとは、ルータを介して接続します。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
出典:平成28年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問20:DNSSECの機能(デジタル署名)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問19(暗号化)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問17:テンペスト攻撃の説明とその対策(改ざん)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問21:DNSに関する問題(ディジタル署名)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問20:ルートキットの特徴(ウイルス)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)