令和5年度 春期 午前Ⅱ 問4
通信プロトコル
輻輳制御に関する問題
ネットワークで利用されるアルゴリズムのうち,TCPの輻輳制御アルゴリズムに該当するものはどれか。
- アBBR(Bottleneck Bandwidth and Round-trip propagation time)
- イHMAC(Hash-based Message Authentication Code)
- ウRSA(Rivest-Shamir-Adleman cryptosystem)
- エSPF(Shortest Path First)
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✓ これが正解アBBR(Bottleneck Bandwidth and Round-trip propagation time)
解説
TCPの輻輳制御アルゴリズムに当たるのはBBRです。
TCPの輻輳制御は、ネットワークの混み具合に合わせて送信量を調整し、パケットの損失や遅延の増大を防ぐ仕組みです。従来の多くの方式は、パケットの損失をきっかけに送信量を減らしていました。BBRは、その名前のとおり、経路のボトルネックとなっている帯域幅と往復の伝搬時間を推定し、それに見合う送信量を保つように制御する輻輳制御アルゴリズムです。ほかの三つは、メッセージの認証、暗号、経路の計算といった別の分野のアルゴリズムです。名前に帯域幅と往復時間が入っているかで、TCPの送信量を調整する用途だと見分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イHMAC(Hash-based Mess…:HMACは、ハッシュ関数と共通の秘密鍵を組み合わせて、メッセージが改ざんされていないことと送信者の正しさを確かめる認証コードの作り方です。送信量を調整して混雑を避けるアルゴリズムではありません。
- ウRSA(Rivest-Shamir-Ad…:RSAは、大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠とする公開鍵暗号の方式です。暗号化やデジタル署名に使うもので、TCPの通信量を制御して輻輳を避ける仕組みではありません。
- エSPF(Shortest Path Fi…:SPFは、グラフ上で始点から各点への最短の経路を求めるアルゴリズムで、ルータが経路を計算するときに使われます。経路を決めるための計算であり、TCPの輻輳制御とは役割が違います。
この問題の用語
- アルゴリズム問題を解くための、決まった手順や考え方そのものです。同じ問題でも手順によって、処理にかかる時間や必要な記憶量が変わります。
- TCP相手に届いたかを確かめながら送る、信頼性を重んじた通信の約束事です。ポート番号でアプリを見分け、届かない分は送り直します。
- RSA非常に大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式です。鍵を公開するものと秘密にするものの2つに分けて使います。
- SPFそのドメインのメールを送ってよいサーバの一覧を、あらかじめ公開しておく仕組み。一覧に無いサーバからの便を疑えます。
出典:令和5年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問21:IPsecに関する記述(アルゴリズム)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問19(SPF)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問7:BGP-4の説明(アルゴリズム)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問17:リフレクタ攻撃に関する問題(SPF)
- 平成26年度 秋期 午前Ⅱ 問21(SPF)
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