第59回 午後 問42
理学療法評価学
ICU-AWに関する問題
MRC〈Medical Research Council〉 sum scoreによる筋力が集中治療室獲得性筋力低下〈ICU-AW〉の判定を満たすのはどれか。2つ選べ。
- 1すべて同一の背臥位姿勢で測定する。
- 2ICU入室時の検査で判定する。
- 3両側合計で48点未満である。
- 4握力が20 kg未満である。
- 5平均が4点未満である。
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✓ これが正解3両側合計で48点未満である。
✓ これが正解5平均が4点未満である。
解説
MRC sum scoreの合計48点未満か平均4点未満でICU-AWです。
集中治療室獲得性筋力低下(ICU-AW)は、重い病気で集中治療を受けている間に生じる、左右対称で全身性の筋力低下です。判定にはMRC sum scoreがよく使われ、左右の上肢と下肢の6つの筋群(肩の外転、肘の屈曲、手関節の伸展、股関節の屈曲、膝の伸展、足関節の背屈)をそれぞれ0〜5の6段階で評価し、最大60点で合計します。この合計が48点未満であるか、評価できた筋群の平均が4点未満であることが、ICU-AWと判定する基準とされています。この2つが判定を満たす記述です。
ほかの肢は、判定の条件として示されているものではありません。判定は、患者が目を覚まして指示に従える状態で、時間をあけて評価することが求められます。
6つの筋群を左右で測って60点満点、48点未満または平均4点未満、と数字の組み立てごと覚えておくと、合計と平均のどちらで問われても判断できます(12の筋群で平均4点なら合計48点になります)。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1すべて同一の背臥位姿勢で測定する。:MRC sum scoreの判定で求められるのは、決められた6つの筋群を左右で評価することです。すべての筋を同じ背臥位で測るという条件は判定の要件に含まれておらず、この記述は判定を満たす条件に当たりません。
- 2ICU入室時の検査で判定する。:ICUに入った直後は鎮静や意識の障害のため、指示に従って力を出せないことが多く、筋力を正しく測れません。ICU-AWは集中治療の経過の中で生じる筋力低下なので、入室時の検査で判定するものではありません。
- 4握力が20 kg未満である。:握力でICU-AWを見つける方法も報告されていますが、MRC sum scoreによる判定とは別の物差しです。20 kg未満という握力の値は、この問いで問われているMRC sum scoreの判定の基準ではありません。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問42(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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