第60回 午前 問6
理学療法評価学
機能障害度に関する問題
6歳の男児。1年前から歩行時の転倒が頻回にみられるようになったため病院を受診し、遺伝子検査でDuchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下肢の近位筋が2、遠位筋が3である。屋内は四つ這いで移動し、小学校の普通学級に車椅子で通学している。機能障害度(厚生省筋萎縮症研究班)のステージで正しいのはどれか。
- 1ステージ4
- 2ステージ5
- 3ステージ6
- 4ステージ7
- 5ステージ8
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✓ これが正解2ステージ5
解説
歩けず四つ這いで移動できる段階なので、ステージ5です。
機能障害度(厚生省筋萎縮症研究班)は、Duchenne型筋ジストロフィーの進行を、階段昇降・椅子からの起立・歩行・四つ這い・いざり這行・座位保持といった移動能力の到達度で8段階に分けたものです。数字が大きいほど障害が重く、どの動作ができて、どの動作ができなくなったかで段階が決まります。
この男児は屋内を四つ這いで移動し、通学には車椅子を使っています。立って歩いて移動しているという記述はないため、歩行が可能な段階であるステージ4には当てはまりません。一方、四つ這いができているので、四つ這いができずにいざり這行で移動するステージ6より軽く、座位保持だけが可能なステージ7や、座位保持もできないステージ8にはなおさら当たりません。MMTの数値や車椅子での通学は状態を補う情報で、段階を決める決め手は移動の手段です。
したがって、起立歩行はできないが四つ這いは可能という段階にあたるステージ5です。歩行→四つ這い→いざり這行→座位保持と、できる移動が一段ずつ減っていく順に並べて覚えると、各ステージを取り違えにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ステージ4:ステージ4は、まだ歩行が可能な段階です。この男児は屋内を四つ這いで移動しており、歩いて移動しているとは書かれていないため、もう一段進んだ段階と判断します。
- 3ステージ6:ステージ6は四つ這いができなくなり、いざり這行で移動する段階です。設問の男児は四つ這いで屋内を移動できているので、そこまで進行していません。
- 4ステージ7:ステージ7はいざり這行もできず、座位の保持だけが可能な段階です。四つ這いで移動できる男児の状態よりも、障害がかなり重い段階を指しています。
- 5ステージ8:ステージ8は座位の保持もできず、常に臥床している段階です。四つ這いで屋内を移動し、車椅子で通学している男児には当てはまりません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問6(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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