第60回 午前 問18
理学療法治療学
全身持久力運動で正しいの
55歳の男性。1か月前に急性心筋梗塞で入院し、経皮的冠動脈形成術を受けた。退院後に在宅において実施する全身持久力運動で正しいのはどれか。
- 1運動頻度は週2回以内とする。
- 21回10分以下の運動を勧める。
- 3Borg指数11~13の運動を勧める。
- 4拡張期血圧120 mmHgでは運動が可能である。
- 5運動強度は最高酸素摂取量の10~20%で実施する。
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✓ これが正解3Borg指数11~13の運動を勧める。
解説
心筋梗塞後の在宅運動は、Borg指数11~13の強さで行います。
心筋梗塞後の運動療法は、再発予防と体力の回復を目的に、安全な範囲の中等度の強さで、回数を重ねて続けることが基本です。運動の強さは心拍数や酸素摂取量のほかに、本人が感じるきつさを数字で表すBorg指数(自覚的運動強度)でも決めることができ、在宅では特に使いやすい目安です。Borg指数11~13はおおむね楽であるからややきついにあたり、中等度の有酸素運動の強さの目安とされています。
運動頻度を週2回以内とする記述は少なすぎ、効果を得るには週の多くの日に行うことが勧められます。1回10分以下に制限する記述も、持久力を高めるには短すぎます。拡張期血圧120 mmHgは著しい高血圧で、運動を控えるべき状態です。最高酸素摂取量の10~20%という強さは、日常の軽い動作程度で、持久力を高める刺激としては弱すぎます。
したがって、正しいのはBorg指数11~13の運動を勧めることです。心臓リハビリテーションの在宅運動は、ややきついと感じる手前の強さで、こまめに長く続ける、と覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1運動頻度は週2回以内とする。:有酸素運動の効果を得て維持するには、週の多くの日に運動を続けることが勧められます。週2回以内に抑えると、持久力を高める刺激が不十分になります。
- 21回10分以下の運動を勧める。:全身持久力を高めるには、一定の時間続けて行う運動が必要で、1回10分以下では効果が限られます。体力が低いうちは短い運動を何回かに分け、徐々に延ばしていきます。
- 4拡張期血圧120 mmHgでは運動が可能である。:拡張期血圧120 mmHgはかなり高い値で、心臓に大きな負担がかかっている状態です。このような血圧のときは運動を行わず、まず血圧の管理を優先します。
- 5運動強度は最高酸素摂取量の10~20%で実施する。:最高酸素摂取量の10~20%は、安静に近い軽い動作の強さにあたります。心筋梗塞後の持久力運動としては刺激が弱すぎ、中等度の強さに設定するのが一般的です。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問18(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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