第60回 午前 問49
リハビリテーション医学
無作為化比較試験で正しいの
無作為化比較試験で正しいのはどれか。
- 1観察研究である。
- 2交絡因子の影響を小さくできる。
- 3インフォームドコンセントは不要である。
- 4因子間の相互関係を調べることが目的である。
- 5診療録に記載してある過去の記録で調査できる。
答えと解説を見る
✓ これが正解2交絡因子の影響を小さくできる。
解説
無作為化比較試験は、交絡因子の影響を小さくできます。
無作為化比較試験(RCT)は、研究の対象者をくじ引きのような無作為の方法で介入群と対照群に割り付け、介入の効果を比べる研究デザインです。研究者が介入を行うので介入研究に分類されます。無作為に割り付けると、年齢や重症度など結果に影響しうる要因(交絡因子)が両群にほぼ均等に分かれるため、群の差を介入の効果として評価しやすくなります。これが、効果を確かめる研究として信頼性が高いとされる理由です。
ほかの記述は、研究の分類、倫理上の手続き、研究の目的、データの集め方のどれかを取り違えています。RCTは介入研究で、参加者の同意を得て、これから割り付けて介入し、その後の経過を前向きに追って効果を比べる研究です。
したがって、正しいのは交絡因子の影響を小さくできるという記述です。無作為化の目的は群をそろえて交絡を減らすこと、と覚えておくと、研究デザインの問題で迷いにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1観察研究である。:観察研究は、研究者が介入を加えずに、対象者の状態をありのまま観察する研究です。無作為化比較試験は研究者が介入を割り付けるので、観察研究には当たりません。
- 3インフォームドコンセントは不要である。:人を対象に介入を行う研究では、目的や方法、危険性を説明し、本人の自由な意思による同意を得ることが欠かせません。インフォームドコンセントが不要ということはありません。
- 4因子間の相互関係を調べることが目的である。:複数の因子がどのように関係し合っているかを調べるのは、相関を分析する観察研究などの目的です。無作為化比較試験の目的は、介入の効果を確かめることです。
- 5診療録に記載してある過去の記録で調査できる。:診療録にある過去の記録を使う調査は、後ろ向きの観察研究です。無作為化比較試験は過去の記録ではなく、新たに割り付けた対象者のその後を追って調べます。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問49(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)