第60回 午前 問55
解剖学
食道で正しいの
食道で正しいのはどれか。
- 1長さは約35 cmである。
- 2甲状軟骨下縁から始まる。
- 3生理的狭窄部は4か所ある。
- 4左主気管支により圧迫される。
- 5下部の60%は横紋筋からなる。
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✓ これが正解4左主気管支により圧迫される。
解説
食道は、左主気管支と交差する部位で圧迫されます。
食道は、咽頭から胃までをつなぐ管で、成人で長さはおよそ25 cmです。輪状軟骨の下縁(第6頸椎の高さ)から始まり、気管の後ろを下って横隔膜を貫き、胃につながります。食道には生理的に狭い部分が3か所あり、食道の入口、気管が左右に分かれる高さで大動脈弓や左主気管支と交差する部位、横隔膜を貫く部位です。2番目の狭窄部では、食道は左主気管支によって圧迫されます。
ほかの記述は、食道の長さ、始まる位置、狭窄部の数、筋の種類の上下関係のいずれかが、ここで述べた事実と食い違っています。
したがって、正しいのは左主気管支により圧迫されるという記述です。食道は長さ約25 cm、入口・気管分岐部・横隔膜の3つの狭窄、上が横紋筋で下が平滑筋、と数字と位置をまとめて覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1長さは約35 cmである。:成人の食道の長さはおよそ25 cmとされています。約35 cmという値は、咽頭の下端から胃までをつなぐ食道の実際の長さより、10 cmほど長すぎます。
- 2甲状軟骨下縁から始まる。:食道は輪状軟骨の下縁、およそ第6頸椎の高さで咽頭から続いて始まります。甲状軟骨はそれより上にある喉頭の軟骨で、食道の始まりではありません。
- 3生理的狭窄部は4か所ある。:食道が自然に細くなる場所は、のどから続く始まりの部分、胸の中ほどで大きな血管や気管支をまたぐ部分、胃の手前で横隔膜を通る部分の3つで、4つ目はありません。
- 5下部の60%は横紋筋からなる。:食道の筋層は、上部が横紋筋、中部が横紋筋と平滑筋の混合、下部が平滑筋でできています。下部を横紋筋とする記述は、上下の関係が逆です。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問55(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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