第60回 午後 問54
解剖学
胃で正しいのはどれか。
- 1幽門には弁がある。
- 2胃底は噴門より下部にある。
- 3噴門は第1腰椎レベルにある。
- 4幽門は第11胸椎レベルにある。
- 5胃切痕は大彎の遠位1/3にある。
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✓ これが正解1幽門には弁がある。
解説
胃の出口の幽門には、幽門括約筋による弁があります。
胃は、食道から続く入り口の噴門、噴門より上にふくらんだ胃底、中央の胃体、出口の幽門に分けられます。胃の右上の短いカーブを小彎、左下の長いカーブを大彎と呼びます。部位の名前と、上下の位置関係、体の中での高さを組で押さえるのが判断の軸です。
幽門は胃から十二指腸への出口で、厚い輪状の筋(幽門括約筋)が発達し、粘膜とともにひだを作って幽門弁となります。この弁が胃の内容物を少しずつ十二指腸へ送り出し、逆流を防ぎます。したがって、幽門には弁があるという記述が正しいものです。
他の記述は位置が違います。胃底は噴門より上にふくらんだ部分で、立ったときに胃の中の空気がたまる場所です。噴門はおよそ第11胸椎、幽門はおよそ第1腰椎の高さにあり、選択肢では高さが入れ替わっています。胃切痕(角切痕)は小彎の側にあるくぼみで、大彎にはありません。
胃の入り口は高く出口は低い、胃底は名前と違って上にある、と覚えておくと取り違えを防げます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2胃底は噴門より下部にある。:胃底は、噴門の高さより上へ丸くふくらんだ部分で、横隔膜の下に接しています。底という名前ですが下部にあるのではなく、噴門より上にあるのが正しい位置です。
- 3噴門は第1腰椎レベルにある。:噴門は食道から胃への入り口で、およそ第11胸椎の高さの左側にあります。第1腰椎の高さにあるのは出口の幽門の側で、記述は高さが入れ替わっています。
- 4幽門は第11胸椎レベルにある。:胃の出口は入り口より低い位置にあり、背骨では腰椎の最上部あたりに相当します。胸椎の下端の高さに置かれているのは入り口の側なので、上下が取り違えられています。
- 5胃切痕は大彎の遠位1/3にある。:胃切痕(角切痕)は、胃の右上の短いカーブである小彎の下の方にあるくぼみです。胃体と幽門部の境の目印で、大彎の側にあるものではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問54(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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