第60回 午後 問75
臨床医学
免疫反応で最初に産生されるのはどれか。
- 1IgA
- 2IgD
- 3IgE
- 4IgG
- 5IgM
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✓ これが正解5IgM
解説
免疫反応で最初に産生される抗体は、IgMです。
抗体(免疫グロブリン)には、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5つのクラスがあり、それぞれ働く場所や時期が異なります。初めて病原体に出会ったときの免疫反応(一次免疫応答)では、どのクラスがどの順番で作られるかが判断の軸です。
病原体が体に入ると、まずB細胞が反応してIgMを作ります。IgMは5つの単位がつながった大きな五量体の抗体で、病原体をまとめて捕まえる力が強く、感染の早い時期に血液中で働きます。その後、B細胞が抗体のクラスを切り替え、IgGが作られるようになります。したがって、最初に産生されるのはIgMです。血液検査でIgMの抗体が見つかると、最近の感染を示す手がかりになります。
ほかのクラスは働く場面が違います。IgGは遅れて増え、血液中で最も多く長く働きます。IgAは粘膜や母乳、IgEはアレルギーと寄生虫への反応、IgDはB細胞の表面で抗原を受け取る受容体として働きます。
最初はIgM、続いてIgG、と順番で覚え、IgMは最初で最大、IgGは最多で胎盤を通る、と特徴を組にしておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1IgA:IgAは唾液や涙、腸や気道の粘液、母乳などに多く含まれ、粘膜の表面で病原体が体に入るのを防ぎます。分泌液での防御が主な役割で、最初に作られるクラスではありません。
- 2IgD:IgDは主に成熟したB細胞の表面に存在し、抗原を受け取る受容体として働くと考えられています。血液中の量はわずかで、免疫反応で最初に作られて働く抗体ではありません。
- 3IgE:IgEは肥満細胞などに結合し、花粉などに反応してヒスタミンを放出させるアレルギー反応や、寄生虫への反応に関わります。最初の免疫反応で作られる抗体ではありません。
- 4IgG:IgGは血液中で最も多い抗体で、胎盤を通って胎児に移ります。一次免疫応答ではIgMより遅れて増え、二度目の感染では素早く大量に作られる、後から主役になるクラスです。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問75(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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