第61回 午後 問18
理学療法治療学
自転車エルゴメーターに関する問題
83歳の男性。大動脈弁狭窄症に対するTAVI術後。自転車エルゴメーターの運動療法で、連続して一定の負荷強度を加えると下肢疲労と血圧の上昇が顕著となるため、高強度負荷のペダル運動45秒と低強度でのペダル運動90秒を交互に組合せて実施した。この負荷様式で正しいのはどれか。
- 1Ramp負荷
- 2インターバルトレーニング
- 3コンディショニング
- 4サーキットトレーニング
- 5多段階漸増負荷
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✓ これが正解2インターバルトレーニング
解説
高強度と低強度を交互に繰り返す方法はインターバルトレーニングです。
運動療法の負荷様式は、負荷をどう時間的に並べるかで名前が分かれます。この症例では、一定の負荷を続けると下肢疲労や血圧上昇が強く出るため、高強度のペダル運動45秒と低強度のペダル運動90秒を交互に組み合わせています。
このように高い強度の運動と、低い強度の運動または休息を交互に繰り返す方法をインターバルトレーニングといいます。高強度の区間で心肺や筋に刺激を与えつつ、低強度の区間で回復させるため、連続運動では続けられない人でも合計の運動量を確保しやすいという利点があります。TAVI(経カテーテル大動脈弁植込み術)後の高齢者のように、連続した負荷に耐えにくい場合の工夫として理にかなっています。
Ramp負荷は時間とともに負荷を直線的に少しずつ増やす方法、多段階漸増負荷は一定時間ごとに階段状に負荷を上げる方法で、いずれも心肺運動負荷試験などで使われ、強弱を行き来することはありません。コンディショニングは運動の前に体の状態を整える準備運動などを指し、サーキットトレーニングは複数の種目を順番に回る方法です。強弱を交互に繰り返すのがインターバル、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Ramp負荷:Ramp負荷は、ゆるやかな坂道のように負荷を連続的に上げ続ける方式で、主に心肺運動負荷試験で使われます。途中で強度を下げて回復させる区間はありません。
- 3コンディショニング:コンディショニングは、主運動に入る前に柔軟性や呼吸、筋の状態を整えておく取り組みを指します。強度の異なるペダル運動を交互に行う負荷様式の名前ではありません。
- 4サーキットトレーニング:サーキットトレーニングは、腕立て伏せやスクワットなど複数の種目を順番に回って行う方法です。同じ自転車エルゴメーターで強度を切り替える今回の方法とは異なります。
- 5多段階漸増負荷:多段階漸増負荷は、数分ごとに負荷を階段状に上げていき、上がる一方の方法です。途中で低強度に戻して交互に繰り返す今回の様式とは異なります。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問18(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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