第61回 午後 問65
生理学
アナフィラキシーショックの問題
アナフィラキシーショックに関与するのはどれか。
- 1B細胞
- 2好中球
- 3NK細胞
- 4肥満細胞
- 5マクロファージ
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✓ これが正解4肥満細胞
解説
アナフィラキシーショックでは肥満細胞の脱顆粒が中心となります。
アナフィラキシーは、アレルギーの原因物質に再び触れたときに、全身で急激に起こる即時型(Ⅰ型)アレルギー反応です。血圧低下や意識障害を伴うものをアナフィラキシーショックといいます。判断の軸は、Ⅰ型アレルギーの仕組みでどの細胞が実際に症状を引き起こすかです。
最初にアレルゲンに触れたときに作られたIgE抗体は、肥満細胞(マスト細胞)の表面に結合しています。再びアレルゲンが入ってくると、このIgEにアレルゲンが結び付き、肥満細胞が一斉にヒスタミンなどの化学伝達物質を放出(脱顆粒)します。その結果、血管が広がって血液が漏れ出し、血圧低下や気管支の収縮が起こります。よってアナフィラキシーショックに関与するのは肥満細胞です。
B細胞は抗体を作る細胞で、IgEの産生に関わりますが、ショックの症状を直接引き起こす細胞ではありません。好中球は細菌を取り込んで処理する食細胞で、急性の細菌感染で増えます。NK細胞はウイルスに感染した細胞やがん細胞を攻撃します。マクロファージは異物を取り込み、抗原を提示する役割をもちます。Ⅰ型アレルギーはIgEと肥満細胞とヒスタミン、の3つを組にして覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1B細胞:B細胞は抗原に出会うと形質細胞に変わって抗体を作ります。IgEを作る段階には関わりますが、ショックの引き金となる物質を放つのはこの細胞ではありません。
- 2好中球:好中球は細菌を取り込んで殺す食細胞で、細菌感染の初期に集まって働きます。IgEを介した即時型アレルギーの主役ではありません。
- 3NK細胞:NK細胞はウイルスに感染した細胞や腫瘍の細胞を見つけて破壊する自然免疫のリンパ球です。即時型アレルギーの反応を担う細胞ではありません。
- 5マクロファージ:マクロファージは大きな食細胞で、異物を食べて片付け、その情報をT細胞に伝える役割をもちます。ヒスタミンを一斉に放つ細胞ではありません。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問65(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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