第61回 午後 問67
生理学
体温で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1肝臓は熱産生を行う。
- 2体温の受容器は腹腔にある。
- 3体温調節の中枢は視床にある。
- 4発汗は行動性体温調節反応の一つである。
- 5運動による発汗はアポクリン腺の分泌物である。
答えと解説を見る
✓ これが正解1肝臓は熱産生を行う。
✓ これが正解2体温の受容器は腹腔にある。
解説
肝臓は熱産生を行い、体温の受容器は腹腔内にもあります。
体温は、体内での熱の産生と体表からの熱の放散のつり合いで保たれます。判断の軸は、熱を作る臓器、温度を感じる場所、調節の中枢、そして発汗の種類と仕組みです。
安静時の熱産生は、代謝が盛んな肝臓などの内臓と骨格筋が大きな割合を占めます。肝臓は多くの物質の代謝を行うため、熱を作る主要な臓器の一つです。また、温度を感じる受容器は皮膚だけでなく、視床下部、脊髄、腹腔内の内臓などにも存在し、体の内部の温度(深部体温)の情報を中枢へ送っています。よって、肝臓は熱産生を行う、体温の受容器は腹腔にある、の2つが正答です。
体温調節の中枢は視床ではなく視床下部にあります。発汗は、意思と関係なく自律神経で起こる自律性体温調節反応で、服を脱ぐ・冷房をつけるといった行動性体温調節とは区別されます。運動や暑さで出る汗は全身に分布するエクリン腺の分泌物で、アポクリン腺は腋窩などにあり体温調節にはほとんど関わりません。熱は肝臓と筋で作る、中枢は視床下部、温熱性の汗はエクリン腺、と覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 3体温調節の中枢は視床にある。:体温調節の中枢は視床下部にあり、ここで設定値と実際の温度を比べて熱の産生や放散を調節します。視床は感覚の中継所で、体温調節の中枢ではありません。
- 4発汗は行動性体温調節反応の一つである。:汗をかくのは自律神経による自律性の体温調節反応です。行動性の体温調節は、衣服を調整する、日陰に移るといった自分の行動による調節を指します。
- 5運動による発汗はアポクリン腺の分泌物である。:運動や暑さで出る汗は、全身の皮膚に広く分布するエクリン腺から出ます。アポクリン腺は腋窩などに限られ、体温調節にはほとんど役立ちません。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問67(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)