第26回 問題18
現代の精神保健の課題と支援
犯罪被害者等基本法に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1国及び地方公共団体は,保健医療サービス及び福祉サービスが提供されるよう必要な施策を講ずるものとされている。
- 2都道府県警察本部には,犯罪被害者等施策推進会議を設置することが定められている。
- 3犯罪被害者の心理的外傷等に関する調査研究は,裁判所の責務とされている。
- 4地方公共団体には,犯罪被害者等基本計画の策定が義務づけられている。
- 5法務省内に犯罪被害者支援ネットワークを設置することが定められている。
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✓ これが正解1国及び地方公共団体は,保健医療サービス及び福祉サービスが提供されるよう必要な施策を講ずるものとされている。
解説
国と地方公共団体が保健医療・福祉サービスの提供のため施策を講じます。
犯罪被害者等基本法は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るため、施策の基本理念や国・地方公共団体などの責務、基本的施策を定めた法律です。各記述は、施策を担う主体と、置かれる会議や計画の主体が条文どおりかで判断します。
第14条は、国及び地方公共団体は、犯罪被害者等が心理的外傷その他犯罪等により心身に受けた影響から回復できるようにするため、その心身の状況等に応じた適切な保健医療サービス及び福祉サービスが提供されるよう必要な施策を講ずるものとする、と定めています。国及び地方公共団体が必要な施策を講ずるという記述は、この条文の内容どおりです。
他の記述は主体や置き場所が違います。犯罪被害者等施策推進会議は内閣府に特別の機関として置かれ(第24条)、犯罪被害者等基本計画は政府が定めるもので(第8条)、心理的外傷等に関する調査研究は国及び地方公共団体が施策を講ずるものとされています(第21条)。
見分け方として、この法律の基本的施策の主語は多くが国及び地方公共団体で、計画は政府、推進会議は内閣府、と主体を確かめると、裁判所や警察本部などに置き換えた記述に気付きやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2都道府県警察本部には,犯罪被害者等施策推進会議を設置することが定められている。:犯罪被害者等施策推進会議は、法第24条により内閣府に特別の機関として置かれ、基本計画の案の作成などを担います。都道府県警察本部に設置するという定めはありません。
- 3犯罪被害者の心理的外傷等に関する調査研究は,裁判所の責務とされている。:心理的外傷などに関する調査研究の推進は、第21条で国及び地方公共団体が必要な施策を講ずるものとされています。裁判所の責務として定められたものではありません。
- 4地方公共団体には,犯罪被害者等基本計画の策定が義務づけられている。:犯罪被害者等基本計画は、第8条により政府が定めなければならないものです。地方公共団体も施策を行う責務を負いますが、この基本計画の策定を義務づけられてはいません。
- 5法務省内に犯罪被害者支援ネットワークを設置することが定められている。:この法律には、法務省内に犯罪被害者支援ネットワークを置くという規定はありません。施策の推進のために法律が置いているのは、内閣府の犯罪被害者等施策推進会議です。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題18。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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