第28回 問題7
精神医学と精神医療
次の記述のうち,「令和5年患者調査」(厚生労働省)における精神疾患を有する患者の状況として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1入院患者のうち,1年以上の在院者が半数以上を占める。
- 2外来患者で最も多い疾患は,「統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害」である。
- 3入院患者のうち,65歳以上の者が8割を占める。
- 4総患者数は400万人を下回っている。
- 5入院患者で最も多い疾患は,「気分[感情]障害(躁うつ病を含む)」である。
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✓ これが正解1入院患者のうち,1年以上の在院者が半数以上を占める。
解説
令和5年の調査では、入院患者の約6割が1年以上の在院者です。
厚生労働省の令和5年患者調査をもとにした、精神疾患を有する患者の状況を問う問題です。統計の問題なので、出題当時に公表されていた令和5年の数字で確かめます。
厚生労働省が患者調査をもとにまとめた資料では、精神病床の入院患者約25.5万人のうち、1年以上の在院者が約15.2万人で、全体の約6割を占めています。日本の精神科医療では長期の入院が多いことが課題とされてきましたが、この数字からもその状況がうかがえます。
ほかの肢は、外来と入院で多い疾患を入れ替えたり、高齢者の割合や総患者数の規模を実際と違う大きさで示したりしています。統計の問題では、どの集団(入院か外来か)の、どの指標(人数か割合か)の話なのかを一つずつ確かめることが大切です。
したがって正しいのは、入院患者のうち1年以上の在院者が半数以上を占めるという記述です。覚え方としては、外来は気分障害、入院は統合失調症、入院は高齢で長期、と傾向の組合せで押さえておくと整理しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2外来患者で最も多い疾患は,「統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害」である。:厚生労働省の資料では、令和5年の外来患者で最も多い疾患は気分[感情]障害(躁うつ病を含む)です。統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害が最も多いのは入院患者の側です。
- 3入院患者のうち,65歳以上の者が8割を占める。:令和5年の入院患者のうち65歳以上は約17.5万人で、割合は約66%です。高齢者が多いことは確かですが、8割には届いていません。
- 4総患者数は400万人を下回っている。:令和5年の精神疾患を有する総患者数は約603.0万人で、400万人を大きく上回っています。入院約26.6万人、外来約576.4万人という内訳です。
- 5入院患者で最も多い疾患は,「気分[感情]障害(躁うつ病を含む)」である。:入院患者で最も多いのは統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害で、約12.6万人です。気分[感情]障害が最も多いのは外来患者の側で、入院と外来を取り違えた記述です。
出典:第28回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題7。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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