第28回 問題43
精神保健福祉制度論
精神医療審査会に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1委員の任期は4年である。
- 2精神障害者保健福祉手帳の交付に係る障害等級の判定を行う。
- 3審査を行う合議体は,3名の委員で構成される。
- 4医療保護入院者の入院期間の更新に係る届出の審査を行う。
- 5審査結果に基づき,精神科病院の管理者に入院者の退院を命令する。
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✓ これが正解4医療保護入院者の入院期間の更新に係る届出の審査を行う。
解説
精神医療審査会は医療保護入院の入院期間の更新の届出を審査します。
精神保健福祉法に定める精神医療審査会の組織と役割を問う問題です。精神医療審査会は都道府県に置かれ、精神科病院に入院している人の人権を守るため、入院の必要性や処遇が適切かどうかを、病院から独立した立場で審査する機関です。
医療保護入院は、2024年4月施行の改正で入院の期間が定められ、期間を過ぎて入院を続けるには、家族等の同意を得て入院の期間を更新することになりました。同法第33条第9項は、管理者が入院の期間を更新したときは、10日以内に最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出ることを定めています。そして第38条の3は、この届出があったとき、都道府県知事は精神医療審査会に入院の必要があるかどうかの審査を求めなければならないと定めています。つまり、入院期間の更新の届出は審査会の審査の対象です。
ほかの肢は、委員の任期、審査会の役割、合議体の人数、審査後に退院を命じる者を取り違えています。同法第13条は委員の任期を原則2年、第14条は合議体を委員5人で構成すると定めており、審査の結果に基づいて退院を命じるのは都道府県知事です。
したがって正しいのは、医療保護入院者の入院期間の更新に係る届出の審査を行うという記述です。審査会は審査をして結果を知事に通知し、命令は知事が出す、と役割を分けて覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1委員の任期は4年である。:精神保健福祉法第13条第2項は、委員の任期を2年と定めています。都道府県が条例で2年を超え3年以下の期間を定めることはできますが、4年とはされていません。
- 2精神障害者保健福祉手帳の交付に係る障害等級の判定を行う。:精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定は、精神保健福祉センターが担う業務です。精神医療審査会は入院の必要性や処遇を審査する機関で、手帳の判定は行いません。
- 3審査を行う合議体は,3名の委員で構成される。:精神保健福祉法第14条第1項は、審査の案件を委員5人で構成する合議体で取り扱うと定めています。医療の委員2人以上、保健福祉の委員1人以上、法律の委員1人以上で構成し、3名ではありません。
- 5審査結果に基づき,精神科病院の管理者に入院者の退院を命令する。:精神医療審査会は審査の結果を都道府県知事に通知する機関です。退院が必要とされた場合に、精神科病院の管理者に退院を命じるのは都道府県知事であり、審査会自身ではありません。
出典:第28回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題43。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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