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第36回 問題17

社会学と社会システム

次のうち,人々が社会状況について誤った認識をし,その認識に基づいて行動することで,結果としてその認識どおりの状況が実現してしまうことを指す概念として,最も適切なものを1つ選びなさい。

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✓ これが正解1予言の自己成就

解説

誤った認識が行動を通して現実になるのが、予言の自己成就です。

予言の自己成就は、マートンが示した概念です。ある状況について人々が抱いた思い込みが、たとえ最初は事実と違っていても、人々がその思い込みに沿って行動することで、結果としてその思い込みどおりの状況が本当に生まれてしまうことを指します。

よく挙げられる例が銀行の取り付け騒ぎです。経営に問題のない銀行でも、あの銀行は危ないといううわさが広まり、多くの人が一斉に預金を引き出そうとすると、本当に資金が足りなくなり経営が行き詰まってしまいます。誤った認識が行動を引き起こし、その行動が認識を現実にしているわけです。したがって設問の説明に当たる概念は予言の自己成就です。

ほかの概念は、それぞれ別のことを指します。創発特性は部分が組み合わさることで全体に新しく現れる性質、複雑性の縮減はルーマンの社会システム論でシステムが世界の複雑さを減らして扱える形にする働き、ホメオスタシスは生体などが内部の状態を一定に保つ働き、逆機能はマートンが示した、ある仕組みが全体の適応をかえって妨げる働きです。

覚え方は、思い込み、それに沿った行動、思い込みの実現という3段の流れで押さえることです。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題17。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。

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