第36回 問題18
社会学と社会システム
「第16回出生動向基本調査結果の概要(2022年(令和4年))」(国立社会保障・人口問題研究所)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1「いずれ結婚するつもり」と回答した未婚者の割合が,これまでの出生動向基本調査の中で最も高かった。
- 2第1子の妊娠が分かった時に就業していた妻が,子どもが1歳になった時も就業していたことを示す「就業継続率」は,2015年(平成27年)の調査の時よりも低下した。
- 3「結婚したら子どもを持つべき」との考えに賛成する未婚者の割合は,2015年(平成27年)の調査の時よりも上昇した。
- 4未婚男性がパートナーとなる女性に望む生き方として,結婚し,子どもをもつが,仕事も続ける「両立コース」が最も多く選択された。
- 5子どもを追加する予定がほぼない結婚持続期間15~19年の夫婦の平均出生子ども数(完結出生子ども数)は,2015年(平成27年)の調査の時よりも上昇した。
答えと解説を見る
✓ これが正解4未婚男性がパートナーとなる女性に望む生き方として,結婚し,子どもをもつが,仕事も続ける「両立コース」が最も多く選択された。
解説
未婚男性が望む女性の生き方は、両立コースが最多でした。
この問は、国立社会保障・人口問題研究所が2022年に公表した第16回出生動向基本調査の結果を問うものです。統計の問は、出題当時に公表された結果で判断します。この調査では、結婚や出産についての考え方の変化が大きく表れました。
未婚者に、パートナーとなる相手に望む生き方(ライフコース)を尋ねた項目では、男性の答えとして、結婚し子どもをもちながら仕事も続ける両立コースが最も多く選ばれました。以前の調査では、結婚や出産を機にいったん仕事を辞め、子育ての後に再び働く再就職コースや、結婚後は家庭に入る専業主婦コースを望む声が多かったのに対し、女性にも仕事を続けてほしいと望む男性が増えたことが示されています。したがってこの記述が最も適切です。
ほかの記述は、結果の向きが逆になっています。いずれ結婚するつもりと答えた未婚者の割合は低下し、第1子の妊娠時に働いていた妻が子どもが1歳の時も働いている就業継続率は前回より上昇しました。結婚したら子どもを持つべきという考えへの賛成は大きく下がり、完結出生子ども数も前回より減っています。
見分け方は、結婚と出産への意欲や規範は弱まる方向、女性の就業継続は強まる方向、とこの調査の大きな流れを押さえることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1「いずれ結婚するつもり」と回答した未婚者…:いずれ結婚するつもりと答えた未婚者の割合は、男女とも前回の調査より低下しました。これまでの調査の中で最も高かったという説明は、結果の向きと反対です。
- 2第1子の妊娠が分かった時に就業していた妻…:第1子の妊娠が分かった時に働いていた妻が、子どもが1歳の時も働いていた割合は、前回の調査より上昇しました。出産後も仕事を続ける人が増えたことを示す結果です。
- 3「結婚したら子どもを持つべき」との考えに…:結婚したら子どもを持つべきという考えに賛成する未婚者の割合は、男女とも前回の調査より大きく下がりました。上昇したという説明は結果と逆になっています。
- 5子どもを追加する予定がほぼない結婚持続期…:結婚から15〜19年たった夫婦の平均の子どもの数である完結出生子ども数は、前回の調査より減りました。上昇したという説明は、結果の向きと合いません。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題18。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)