第36回 問題57
障害者福祉
障害者福祉制度の発展過程に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 11949年(昭和24年)に制定された身体障害者福祉法では,障害者福祉の対象が生活困窮者に限定された。
- 21987年(昭和62年)に精神衛生法が精神保健法に改正され,保護者制度が廃止された。
- 32004年(平成16年)に改正された障害者基本法では,障害者に対する差別の禁止が基本理念として明文化された。
- 42005年(平成17年)に制定された障害者自立支援法では,利用者負担は所得に応じた応能負担が原則となった。
- 52011年(平成23年)に障害者基本法が改正され,法律名が心身障害者対策基本法に改められた。
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✓ これが正解32004年(平成16年)に改正された障害者基本法では,障害者に対する差別の禁止が基本理念として明文化された。
解説
2004年改正の障害者基本法で、差別の禁止が基本理念として明文化されました。
この問は、障害者福祉の法律の流れを年代順に整理できているかを見ています。2004年(平成16年)の障害者基本法の改正では、基本理念に、障害者に対して障害を理由として差別その他の権利利益を侵害する行為をしてはならない旨が加えられました。障害者への差別の禁止が法律の基本理念として初めてはっきりと書かれたもので、その後の2011年の改正での社会的障壁や合理的配慮の考え方、2013年の障害者差別解消法の制定へとつながっていきます。
大きな流れを押さえておきましょう。1949年に身体障害者福祉法が制定され、1970年に心身障害者対策基本法、1993年にその改正で名称が障害者基本法になりました。2004年に差別の禁止が基本理念に入り、2005年に障害者自立支援法が制定され、2012年の改正で障害者総合支援法へと改められています。精神障害の分野では、1987年に精神衛生法が精神保健法に改められ、その後の精神保健福祉法へと続きます。
覚え方として、法律名が変わった年と、その時に何が新しく入ったかを一組で覚えると、年代の入れ替えに惑わされにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 11949年(昭和24年)に制定された身体障害者福祉法では,障害者福祉の対象が生活困窮者に限定された。:1949年制定の身体障害者福祉法は、身体障害者の更生を援助し、必要な保護を行うことを目的とした法律です。対象を生活困窮者に限ってはおらず、経済状況による限定はありません。
- 21987年(昭和62年)に精神衛生法が精神保健法に改正され,保護者制度が廃止された。:1987年の精神保健法への改正は、任意入院の創設など本人の人権への配慮を進めたものですが、保護者制度は残りました。保護者制度がなくなったのは2013年の精神保健福祉法の改正によります。
- 42005年(平成17年)に制定された障害者自立支援法では,利用者負担は所得に応じた応能負担が原則となった。:2005年制定の障害者自立支援法は、利用したサービスの量に応じて原則1割を負担する定率負担、いわゆる応益負担を採りました。所得に応じた応能負担が原則となったのは後の改正です。
- 52011年(平成23年)に障害者基本法が改正され,法律名が心身障害者対策基本法に改められた。:名称の変更は逆の向きです。1970年制定の心身障害者対策基本法が、1993年の改正で障害者基本法に改められました。2011年の改正は名称の変更ではなく、目的や定義の見直しなどです。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題57。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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