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第37回 問題40

権利擁護を支える法制度

事例を読んで,Aさんの状態に応じた権利擁護の方針に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

B県C町では,C町の社会福祉協議会が運営する成年後見センターにおいて,随時,成年後見制度の利用に関する判断を兼ねたケース会議を開催している。ある日,身寄りのない高齢者Aさん(85歳)のケースがこの会議に諮られ,権利擁護の方針を検討した。

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✓ これが正解1Aさんの判断能力に多少問題があるが,他の支援によってAさんの利益が十分に図られていると認められる場合には,法定後見制度の利用を急がず,引き続き見守る方針を立てた。

解説

他の支援で本人の利益が十分図られていれば、法定後見を急がず見守ります。

事例問題です。場面は、成年後見センターでのケース会議で、身寄りのない85歳のAさんについて権利擁護の方針を立てる段階です。決め手は、Aさんの判断能力の程度、本人の意思、他の支援で利益が守られているかどうかの3点です。

成年後見制度の利用にあたっては、本人の自己決定の尊重と残っている能力の活用が基本とされ、制度は本人にとって必要な場合に、必要な範囲で使うものと考えられています。判断能力に多少の問題があっても、他の支援によってAさんの利益が十分に図られていると認められるなら、法定後見制度の利用を急がず、引き続き見守るという方針は、この考え方に沿っており最も適切です。

ほかの方針を確認します。法定後見制度は精神上の障害で判断能力が不十分な人のためのもので、身体的な障害だけでは対象になりません。民法第15条第2項により、本人以外の者の請求で補助開始の審判をするには本人の同意が必要です。申立費用の捻出が難しくても、費用の助成などを検討できます。補助相当の人に後見開始を申し立てるのは、能力に見合わない制限をかけることになります。

成年後見は、本人の判断能力に応じて、必要な範囲で使う、と押さえておくと判断しやすくなります。なお、2026年(令和8年)6月に公布された民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号)では、後見と保佐を廃止して補助に一元化する見直しが決まっており、公布から2年6月を超えない範囲内で政令で定める日に施行される予定です。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題40。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。

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