第37回 問題82
社会福祉調査の基礎
事例を読んで,A市地域包括支援センターが実施する調査票の配布・回収の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
A市地域包括支援センターでは,担当圏域における要支援状態の高齢者50名を対象に,高齢者が感じている困りごとの把握を目的とした標本調査を実施することとした。センター長からの「ご家族の困りごとではなく,高齢者ご自身が感じている困りごとの把握が目的である点に注意すること」という指示を踏まえて,調査票の配布・回収方法を検討することとなった。
- 1郵送調査
- 2留置調査
- 3個別面接調査
- 4集合調査
- 5インターネット調査
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✓ これが正解3個別面接調査
解説
高齢者本人の困りごとを本人から確実に聴くには、個別面接調査が適しています。
調査票の配布・回収方法は、調査票に誰が記入するかによって、調査員が質問して記入する他記式と、回答者が自分で記入する自記式に分けられます。事例の決め手は、対象が要支援状態の高齢者50名であることと、家族の困りごとではなく高齢者自身が感じている困りごとの把握が目的である点に注意するように、というセンター長の指示です。
個別面接調査は、調査員が対象者と直接会って質問し、その回答を調査員が記録する他記式の方法です。調査員が本人と向き合って尋ねるので、回答しているのが本人であることを確かめられ、家族が代わりに答えてしまうことを防げます。質問の意味がわかりにくいときに説明を補ったり、身体の状態に合わせて聞き方を工夫したりもしやすく、要支援状態の高齢者にも答えてもらいやすい方法です。50名という規模であれば、手間の面でも実施できる範囲です。したがって、個別面接調査が最も適切です。
ほかの方法は、自記式で本人の回答かどうかを確かめにくいものや、要支援状態の高齢者には参加や回答が難しいものです。見分け方は、誰の回答が必要か、対象者が自分で記入や移動ができるか、を先に確かめることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1郵送調査:郵送調査は調査票を郵送で配り、回答者に記入して返送してもらう自記式の方法です。誰が記入したかを確かめられず、家族が代わりに答えるおそれがあるため、本人の困りごとを把握する目的に合いません。
- 2留置調査:留置調査は、調査員が調査票を配って一定期間預け、後日回収する方法で、記入は回答者に任されます。記入の場に調査員がいないので、本人が答えたかどうかを確かめにくく、センター長の注意点を満たせません。
- 4集合調査:集合調査は、対象者に一つの会場に集まってもらい、その場で一斉に記入してもらう方法です。要支援状態の高齢者が会場に移動するのは負担が大きく、全員に集まってもらうことも難しいため適していません。
- 5インターネット調査:インターネット調査は、回答者がウェブ上の画面に自分で入力する方法です。要支援状態の高齢者には機器の操作が難しい人も多く、家族が代わりに入力するおそれもあるため、事例には合いません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題82。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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