第37回 問題91
児童・家庭福祉
意見表明等支援事業などに関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
- 1意見表明等支援員は,子どもの未熟さを補い,専門知識に基づいて児童を指導するものである。
- 2児童福祉に関する知識等を有する者が,児童の意向などを勘案して,児童相談所等の関係機関と連絡調整を行う。
- 3児童養護施設等に入所中の児童,里親委託中の児童,一時保護中の児童は,この事業の対象である。
- 4児童相談所の児童福祉司は,意見表明等支援員とは別に,単独で児童の意見を聴取することを控えなければならない。
- 5児童養護施設の職員や里親は,児童の最善の利益を考慮して,意見表明等支援員に対して,養育についての自分の意見は述べないことが望ましい。
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✓ これが正解2児童福祉に関する知識等を有する者が,児童の意向などを勘案して,児童相談所等の関係機関と連絡調整を行う。
✓ これが正解3児童養護施設等に入所中の児童,里親委託中の児童,一時保護中の児童は,この事業の対象である。
解説
知識のある者が児童の意向を勘案して調整し、施設・里親・一時保護の児童が対象です。
意見表明等支援事業は、2022年の児童福祉法改正で設けられ、2024年4月から実施されている事業です。同法は、措置などの対象となる児童の意見や意向を、児童の福祉に関し知識又は経験を有する者が把握し、それを勘案して児童相談所、都道府県その他の関係機関との連絡調整その他の必要な支援を行う事業と定めています。2つ選ぶ問なので、事業の担い手と働き、対象の範囲の両面を確かめます。
一つ目の適切な記述は、事業の働きそのものです。児童福祉に関する知識等を有する者が、児童の意向などを勘案して関係機関と連絡調整を行うという内容は、法律の定義とそのまま重なります。支援員は、子どもの声を聴き取り、子どもの立場に立ってその声が関係機関に届くよう支える役割です。
二つ目は対象の範囲です。児童養護施設などへの入所や里親への委託、一時保護といった措置が採られている児童は、その処遇について意見や意向を表明する機会が特に必要とされます。これらの児童がこの事業の対象であるという記述も適切です。
覚え方として、意見表明等支援員は指導する人ではなく、子どもの声を聴き、関係機関に届ける人、と押さえると他の記述との違いが見えます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1意見表明等支援員は,子どもの未熟さを補い…:意見表明等支援員は、子どもを指導する立場ではありません。子どもの意見や意向をそのまま受け止め、本人の立場に立って関係機関に届くよう支える役割で、大人の側から未熟さを補う発想とは逆の位置づけです。
- 4児童相談所の児童福祉司は,意見表明等支援…:支援員がいても、児童相談所は措置の際に子どもの意見を聴く責任を負っており、児童福祉司が自ら意見を聴くことを控える必要はありません。支援員による意見表明の支援は、その聴き取りを補う仕組みです。
- 5児童養護施設の職員や里親は,児童の最善の…:施設の職員や里親が、子どもの養育について自分の意見を述べることを控えるべきだという決まりはありません。支援員は施設や里親から独立して子どもの声を聴く立場ですが、養育者の考えを聞くこと自体を妨げるものではありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題91。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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