第37回 問題117
ソーシャルワークの理論と方法(専門)
ソーシャルワーカーの面接技法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1「明確化」によって,クライエントはワーカーから賞賛されたと理解する。
- 2「閉ざされた質問」によって,クライエントは面接における応答の自由度を逆に高める。
- 3「共感的応答」によって,クライエントはワーカーの持つ価値認識を理解する。
- 4「要約」によって,クライエントは今までの面接で自分の語った内容の整理を行う。
- 5「焦点化」によって,クライエントは面接で触れたくないテーマを回避することが可能となる。
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✓ これが正解4「要約」によって,クライエントは今までの面接で自分の語った内容の整理を行う。
解説
要約は、クライエントが語った内容を整理するのを助ける技法です。
面接技法は、ソーシャルワーカーがクライエントの話を聴き、理解を深め、問題の整理を助けるための技術です。この問は、それぞれの技法がクライエントにどのような働きをもたらすかを確かめる問です。
要約は、それまでにクライエントが話した内容の要点を、ワーカーがまとめて伝え返す技法です。話が長くなったときや面接の区切りで用いると、クライエントは自分が何を語ってきたかを振り返り、内容を整理することができます。ワーカーにとっても、自分の理解が合っているかを確かめる機会になります。したがって、要約によってクライエントが自分の語った内容を整理するという記述が最も適切です。
他の技法も、それぞれ目的がはっきりしています。どの技法も、ワーカーが評価や価値観を押しつけるためではなく、クライエントが自分の考えや感情に気づき、話を深めていくことを助けるために使います。
覚え方として、技法の名前と、それがクライエントにもたらす働き(言葉にする、自由に話す、理解されたと感じる、整理する、掘り下げる)を一組にして覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1「明確化」によって,クライエントはワーカーから賞賛されたと理解する。:明確化は、クライエントがうまく言葉にできていない思いや考えを、ワーカーが言葉にして確かめる技法です。クライエントが自分の考えをはっきりさせる助けになるもので、ワーカーに賞賛されたと受け取らせる技法ではありません。
- 2「閉ざされた質問」によって,クライエントは面接における応答の自由度を逆に高める。:閉ざされた質問は、はいかいいえ、あるいは短い語で答えられる質問です。事実を確かめるのには向いていますが、答え方が限られるので、応答の自由度はむしろ低くなります。
- 3「共感的応答」によって,クライエントはワーカーの持つ価値認識を理解する。:共感的応答は、クライエントの感情や体験をワーカーが理解し、その理解を言葉にして返す技法です。クライエントが理解されたと感じられるようにするもので、ワーカーの価値認識をクライエントに伝えるものではありません。
- 5「焦点化」によって,クライエントは面接で触れたくないテーマを回避することが可能となる。:焦点化は、話の中から大切なテーマに焦点を絞り、掘り下げて話し合えるようにする技法です。触れたくないテーマを避けるためのものではなく、むしろ取り組むべき課題に向き合うのを助けます。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題117。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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