第38回 問題15
社会学と社会システム
人口統計で用いられる用語に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1人口学的方程式とは,出生数から死亡数を減じることにより人口を求める計算式である。
- 2合計特殊出生率は,18歳から49歳までの女性の年齢別出生率を足し上げて算出する。
- 3生産年齢人口は,ある年の15歳から69歳までの者の総数である。
- 4団塊の世代とは,1971年から1974年生まれの人々である。
- 5人口置換水準は,先進国より発展途上国の方が高い。
答えと解説を見る
✓ これが正解5人口置換水準は,先進国より発展途上国の方が高い。
解説
死亡率が比較的高い発展途上国ほど、人口置換水準は高くなります。
人口置換水準とは、人口が増えも減りもせず一定に保たれる合計特殊出生率の水準のことです。生まれた女の子が出産する年齢まで生き残る割合が低いほど、親の世代と同じ人数を次の世代で確保するのに、より多くの出生が必要になります。
乳幼児や若い世代の死亡率が比較的高い発展途上国では、生まれた子どもが親になる年齢まで生き残る割合が低いので、人口置換水準は先進国(日本ではおおむね2.1前後)より高くなります。したがって、人口置換水準は先進国より発展途上国の方が高いという記述が最も適切です。
ほかの記述は、人口の増減の計算に含める要素、出生率や生産年齢人口の年齢の区切り、世代の生まれ年の定義のいずれかがずれています。
人口置換水準は出生の多さだけでなく、死亡の状況によっても決まる、という点を押さえると、国による違いも理解しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1人口学的方程式とは,出生数から死亡数を減じることにより人口を求める計算式である。:人口学的方程式は、ある時点の人口に、期間中の出生数と死亡数の差(自然増減)に加えて、転入数と転出数の差(社会増減)も足し引きして次の時点の人口を求める式です。人の移動の要素が抜けています。
- 2合計特殊出生率は,18歳から49歳までの女性の年齢別出生率を足し上げて算出する。:合計特殊出生率は、出産可能な年齢とされる15歳から49歳までの女性について、年齢ごとの出生率を合計して求めます。下限を18歳とする記述は、年齢の範囲が異なります。
- 3生産年齢人口は,ある年の15歳から69歳までの者の総数である。:生産年齢人口は、15歳から64歳までの人口を指すのが一般的な定義です。69歳までとする記述は上限が異なり、65歳以上は老年人口として区分されます。
- 4団塊の世代とは,1971年から1974年生まれの人々である。:団塊の世代は、第二次世界大戦後の第一次ベビーブームにあたる1947年から1949年に生まれた人々を指します。1971年から1974年の生まれは、その子の世代にあたる団塊ジュニアです。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題15。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)