第38回 問題20
社会福祉の原理と政策
内閣府「令和7年版 男女共同参画白書」における女性の就業に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 12024年(令和6年)時点で,20歳代後半から30歳代前半の女性の就業率は約50%である。
- 22024年(令和6年)時点で,妻が64歳以下の世帯では,「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」と「雇用者の共働き世帯」の数はほぼ等しい。
- 3妻が64歳以下の雇用者の共働き世帯では,1985年(昭和60年)から2024年(令和6年)の間に,妻が週35時間以上就業する世帯の数が約2倍に増加している。
- 42023年(令和5年)時点の「男女間賃金格差」の国際比較をみると,日本と韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均値と比べて男女間の賃金格差が大きい。
- 52024年(令和6年)時点で,女性の年齢階級別正規雇用比率をグラフに示すと,30歳代前半でピークを迎えた後は低下を続けている。(注) 「男女間賃金格差」とは,フルタイム労働者について男性賃金の中央値を100とした場合の女性賃金の中央値の水準を割合表示した数値のことである。
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✓ これが正解42023年(令和5年)時点の「男女間賃金格差」の国際比較をみると,日本と韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均値と比べて男女間の賃金格差が大きい。
解説
白書の国際比較では、日本と韓国の男女間賃金格差はOECD平均より大きいです。
この問は、内閣府の令和7年版男女共同参画白書に示された、女性の就業をめぐるデータの読み取りです。統計の問題は、各記述が数値の水準や増減の向き、グラフの形を正しく述べているかで判断します。
男女間賃金格差は、フルタイム労働者について男性賃金の中央値を100としたときの女性賃金の中央値の水準で示されます。白書の国際比較では、日本の女性の賃金水準はOECD加盟国の平均を下回っており、韓国も同様に低い水準にあります。つまり、日本と韓国はOECD平均と比べて男女間の賃金格差が大きく、この記述が最も適切です。
ほかの記述は、若い世代の女性の就業率の水準、共働き世帯と専業主婦世帯の数の大小、フルタイムで働く妻のいる共働き世帯の増え方、正規雇用比率がピークを迎える年齢のいずれかを取り違えています。
女性の就業率はM字カーブの谷が浅くなってきた一方、正規雇用比率は若い年齢でピークを迎えて下がり続けるL字カーブを描く、という二つのグラフの形を区別して覚えておくと、読み取りの問題で役立ちます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 12024年(令和6年)時点で,20歳代後…:20歳代後半から30歳代前半の女性の就業率は、かつてのM字カーブの谷が浅くなって上昇しており、白書では約50%を大きく上回る水準が示されています。半数程度という記述は、実態より低すぎます。
- 22024年(令和6年)時点で,妻が64歳…:妻が64歳以下の世帯では、共働き世帯の数が、男性雇用者と無業の妻から成る世帯の数を大きく上回っています。両者がほぼ等しかったのは1990年代のことで、2024年時点の説明としては合いません。
- 3妻が64歳以下の雇用者の共働き世帯では,…:共働き世帯の増加は、主に妻がパートタイムなど週35時間未満で働く世帯の増加によるものです。妻が週35時間以上働く世帯の数は大きくは変わっておらず、約2倍に増えたという記述は合いません。
- 52024年(令和6年)時点で,女性の年齢…:女性の年齢階級別正規雇用比率は、20歳代後半にピークを迎え、その後は年齢が上がるにつれて低下していくL字カーブを描きます。ピークを30歳代前半とする記述は、ピークの年齢が異なります。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題20。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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