第38回 問題23
社会福祉の原理と政策
「ロッシ(Rossi, P.H.)ら」による福祉サービスのプログラム評価における「成果」(アウトカム)の例として,次のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1サービスの利用者数
- 2サービスの費用対効果
- 3サービスの実施計画と実施された内容との適合性
- 4サービスを受けた人々の生活の質(QOL)の向上
- 5サービスの予算額(注) 「ロッシ(Rossi, P.H.)ら」とは,ロッシ(Rossi, P.H.),フリーマン(Freeman, H.E.),リプセィ(Lipsey, M.W.)のことである。
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✓ これが正解4サービスを受けた人々の生活の質(QOL)の向上
解説
サービスを受けた人々のQOLの向上は、プログラムの成果の例です。
ロッシらは、プログラム評価を、ニーズの評価、プログラムの理論(設計)の評価、プロセス(実施)の評価、インパクト(成果)の評価、効率性の評価という階層で整理しました。このうち成果(アウトカム)とは、プログラムが対象とする人々や社会の状態に、プログラムの結果として生じた変化を指します。
サービスを受けた人々の生活の質(QOL)が向上したというのは、利用者の状態そのものに生じた変化なので、成果の例として最も適切です。成果の評価では、その変化が本当にサービスによってもたらされたのか、サービスがなかった場合と比べてどれだけ違うのかも問われます。
ほかの選択肢は、投入された資源、サービスの提供量、実施の状況、費用との比較といった、成果とは別の評価の対象です。
投入(インプット)、活動、産出(アウトプット)、成果(アウトカム)という流れの中で、成果は対象者の状態の変化を指す、と押さえると区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1サービスの利用者数:サービスの利用者数は、サービスがどれだけ届けられたかという提供の量を示すもので、産出(アウトプット)にあたります。利用した人々の暮らしや状態がどう変わったかを示すものではありません。
- 2サービスの費用対効果:費用対効果は、得られた成果をそれに要した費用と比べて評価するもので、プログラム評価の中では効率性の評価に位置づけられます。成果そのものではなく、成果と費用の関係を見る指標です。
- 3サービスの実施計画と実施された内容との適…:実施計画と実際に実施された内容が合っているかを確かめるのは、プログラムが計画どおりに運営されているかを見るプロセス(実施)評価です。利用者に生じた変化を見る評価とは区別されます。
- 5サービスの予算額(注) 「ロッシ(Ros…:サービスの予算額は、プログラムに投入される資金という資源(インプット)です。どれだけ資源を投じたかは、利用者にどのような変化がもたらされたかという成果とは別のものです。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題23。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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