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第38回 問題50

地域福祉と包括的支援体制

事例を読んで,次のうち,総合相談窓口のA相談員(社会福祉士)が他機関とともに地域生活支援を検討するために,考えられる会議体として,適切なものを2つ選びなさい。

〔事 例〕

B市では,総合相談窓口を行政直営で運営している。ある時,地域住民から総合相談窓口に対して,近所の家が庭にごみを溜めており,異臭がするので撤去してほしいという相談が入った。Aが当該地区の民生委員に連絡すると,以前は高齢の母親と60歳代前半の息子Cさんが暮らしていたが,去年,母親が認知症グループホームに入居してからは訪問する機会がなかったとのことだった。Cさんについては,子どもの頃は養護学校に通っていたらしいが,詳しくはわからず,またCさんには妹がおり,母親の入居手続きを行う際,Cさんには一切関わりたくないと言っていたことが分かった。そこでAは,Cさん宅を訪問し,最初は会うこともできなかったが,次第に言葉を交わすようになり,ごみを片付けたいが体調が悪くお金もないので悩んでいることが分かり,Cさんの同意は得られていないが,関係者による情報共有や支援体制構築に向けた会議の開催を検討することとした。

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✓ これが正解2生活困窮者自立支援法に基づく支援会議

✓ これが正解4社会福祉法に基づく支援会議

解説

本人の同意がなくても情報共有できる支援会議が、この場面に合う会議体です。

この事例の決め手は、A相談員がCさん宅を訪ねて少しずつ言葉を交わせるようになったものの、Cさんの同意はまだ得られていない、という点です。支援の段階でいえば、ケースの発見から関係づくりを進め、アセスメントと支援体制づくりに向かう入口にあたります。同意がない段階で関係者が情報を共有できる会議体を選べるかが問われています。この問は適切なものを2つ選ぶ問です。

1つ目は、生活困窮者自立支援法に基づく支援会議です。同法第9条は、都道府県等が関係機関などで構成する支援会議を組織するよう努めるものとし、構成員に守秘義務を課しています。Cさんは体調が悪くお金もないと話しており、生活困窮の状態にあるとみられるため、この会議で関係機関と情報を共有して支援を検討できます。

2つ目は、社会福祉法に基づく支援会議です。社会福祉法第106条の6は、市町村が支援関係機関などで構成する支援会議を組織できると定め、ここでも構成員に秘密を守る義務がかかります。ごみの問題、母親の入居、妹との関係、障害の可能性など複数の課題が絡むCさんの世帯について、分野を超えて話し合う場として使えます。

本人の同意がない段階で使えるのは、守秘義務が法律で裏づけられた支援会議、と覚えておくと見分けやすくなります。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題50。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。

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