第38回 問題57
障害者福祉
事例を読んで,次のうち,B市のC担当者(社会福祉士)がDさんに利用を助言する機関又は事業所として,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Dさんは,軽度知的障害のある男性で,療育手帳を所持している。特別支援学校を卒業してすぐに障害者雇用に理解のある地元のスーパーに一般就労で就職し,3か月が経過したが,最近仕事を休んだり,遅刻したりすることが増えている。Dさんは真面目に仕事を続けたいと思っているが,慣れない環境でのストレスから,深夜までゲームに没頭して仕事に行けなくなったり,遅刻したりしてしまうことのほか,間食の摂り過ぎによって体重が増加したり,金銭管理がルーズになってしまったりなどの問題も抱え,生活面でのサポートも必要とするようになってきている。Dさんと二人暮らしの母親は,フルタイムで働いておりDさんのサポートを十分にできないため,B市の相談窓口に相談した。対応したCは,Dさんが利用できる機関又は事業所について助言した。
- 1公共職業安定所(ハローワーク)
- 2地域障害者職業センター
- 3就労定着支援事業を行う事業所
- 4障害者就業・生活支援センター
- 5就労継続支援A型事業を行う事業所
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✓ これが正解4障害者就業・生活支援センター
解説
就業面と生活面を一体的に支える、障害者就業・生活支援センターの利用を助言します。
この事例の決め手は、一般就労して3か月のDさんが、仕事への遅刻や欠勤に加えて、深夜までのゲーム、間食の摂り過ぎ、金銭管理の乱れといった生活面の問題を抱えている点です。母親はフルタイムで働いており十分にサポートできないため、市の相談窓口に来ています。仕事を続けるための支えと、暮らしを整える支えを同時に必要としている段階だと見立てることが出発点です。
最も適切なのは、障害者就業・生活支援センターです。このセンターは障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく機関で、働いている障害者やこれから働こうとする障害者に、就業面の支援と生活面の支援を一体的に行います。職場への定着のための相談や事業所との調整だけでなく、生活のリズムや健康管理、金銭管理といった日常生活の相談にも応じるため、Dさんのように仕事と暮らしの両方で支えが必要な人に合っています。身近な地域で継続して相談できる点も、母親の負担を減らすうえで意味があります。
就労支援の機関は、仕事を探す段階、職業能力を評価・訓練する段階、働きながら定着する段階、生活も含めて支える段階のどこを受け持つかで区別すると、事例に合う機関を選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1公共職業安定所(ハローワーク):公共職業安定所(ハローワーク)は、主に職業紹介や求職の相談を行う機関です。Dさんはすでにスーパーで働いており、生活面の支えも必要としているため、助言する先として最も適切とはいえません。
- 2地域障害者職業センター:地域障害者職業センターは、職業評価や職業準備支援、ジョブコーチによる支援など、職業リハビリテーションを専門に行う機関です。生活リズムや金銭管理といった生活面の支援を一体で行う機関ではありません。
- 3就労定着支援事業を行う事業所:就労定着支援は、就労移行支援などの障害福祉サービスを利用して一般就労した人を対象に、就職後一定の期間が過ぎてから始まるサービスです。特別支援学校から直接就職して3か月のDさんには合いません。
- 5就労継続支援A型事業を行う事業所:就労継続支援A型は、一般の企業で働くことが難しい人が、雇用契約を結んで働く場を提供する障害福祉サービスです。すでに一般就労していて、その仕事を続けたいDさんの希望には合いません。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題57。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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