平成23年度 秋期 午前 問60
システム戦略
ROIの説明
情報化投資計画において,投資価値の評価指標である ROI を説明したものはどれか。
- ア売上増やコスト削減などによって創出された利益額を投資額で割ったもの
- イ売上高投資金額比,従業員当たりの投資金額などを他社と比較したもの
- ウ現金流入の現在価値から,現金流出の現在価値を差し引いたもの
- エプロジェクトを実施しない場合の,市場での競争力を表したもの
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✓ これが正解ア売上増やコスト削減などによって創出された利益額を投資額で割ったもの
解説
生んだ利益を投資額で割った率です。
ROI は投資に対する見返りを表す言葉で、名前の並びがそのまま式になっています。見返りにあたるのは、その投資によって生まれた利益です。それを投資額で割った値が答えになります。ですから、売上の増加や費用の削減によって創出された利益額を投資額で割ったもの、という記述が正しい説明です。気を付けたいのは分子です。会社全体の利益ではなく、その投資に結び付けられる利益だけを置きます。割り算の結果は率として出るので、規模の違う案件どうしを同じ物差しで並べられ、どれから手を付けるかを決めるのに向きます。読み分ける軸は、投じた額と、それが生んだ見返りとが一つの式で結ばれているか、の一点です。投資を評価する場に出る言葉は、答えが何の単位で出るかでそろえると混ざりません。率で答えるもの、金額で答えるもの、期間で答えるものがあります。現金の出入りを現在価値に直してから差を取る NPV は金額で答え、その差がちょうど釣り合う割引率を求める IRR は率で答え、投じた額を何年で取り戻せるかを見るものは期間で答えます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ売上高投資金額比,従業員当たりの投資金額…:自社の位置を他社と照らし合わせて知るための見方です。比べること自体は役に立ちますが、投じた額に対してどれだけ返ってきたかを測る式にはなっていません。
- ウ現金流入の現在価値から,現金流出の現在価…:将来の出入りを今の値に直したうえで、入ってくる側から出ていく側を差し引いたものです。答えが金額で出る指標なので、率で答えるものとは単位からして異なります。
- エプロジェクトを実施しない場合の,市場での…:取り組まなかったときに何を失うかという見方で、逃した機会の大きさを表します。踏みとどまる判断の材料にはなりますが、見返りの大きさを測る指標ではありません。
この問題の用語
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問60
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