平成25年度 秋期 午前 問58
システム監査
独立性の観点から避けるべきもの
システム監査実施体制のうち,システム監査人の独立性の観点から避けるべきものはどれか。
- ア監査チームメンバに任命された総務部の A さんが,他のメンバと一緒に,総務部の入退室管理の状況を監査する。
- イ監査部の B さんが,個人情報を取り扱う業務を委託している外部企業の個人情報管理状況を監査する。
- ウ情報システム部の開発管理者から 5 年前に監査部に異動した C さんが,マーケティング部におけるインターネットの利用状況を監査する。
- エ法務部の D さんが,監査部からの依頼によって,外部委託契約の妥当性の監査において,監査人に協力する。
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✓ これが正解ア監査チームメンバに任命された総務部の A さんが,他のメンバと一緒に,総務部の入退室管理の状況を監査する。
解説
自分の所属部門を自分で監査しています。
設問は、システム監査人の独立性の観点から避けるべき実施体制を選ばせています。まず問いの向きを確かめます。求められているのは避けるべきもの、つまり適切でないほうなので、良さそうなものを探すと逆になります。独立性には二つの面があり、組織や身分の上で監査される側から切り離されているかという面と、公正で客観的な態度を保てるかという面です。実施体制を問うているので、ここで問われるのは前者です。判定はただ一つ、監査する人が、監査される業務の当事者になっていないかどうかです。そこで肢ごとに、監査する人の所属と監査する先を並べて、重なりを探します。重なっているのは、総務部に籍を置いたまま総務部の入退室管理を見に行く形です。よって、これが避けるべきものに当たります。他の人と一緒だから薄まる、という考え方は通りません。人数を増やしても、本人が自分の部門を見ているという事実は変わらないからです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ監査部の B さんが,個人情報を取り扱う…:見に行く先は社外の委託先であり、監査部門にとって自分の所属先ではありません。委託した側には委託先の管理状況を確かめる責任があるので、この形はむしろ行うべきものに当たります。
- ウ情報システム部の開発管理者から 5 年前…:以前に別の部門にいたという経歴は目を引きますが、見に行く先は自分が関わっていた業務ではありません。異動から五年が経っている点も合わせると、当事者とは言えず、体制として避ける理由になりません。
- エ法務部の D さんが,監査部からの依頼に…:この人は監査する側ではなく、専門知識を提供して助ける立場に置かれています。判断と報告を行うのはあくまで監査する側なので、外部の契約に詳しい人の助力を得ることは、むしろ勧められる形です。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 独立性監査する人が、監査される側から切り離されている状態のことです。所属を内部監査部門にするなど、外から見て分かる形が求められます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 入退室管理誰がいつ部屋に入り、いつ出たかを、許可と記録の両面で扱う仕組み。物理的な区画を守るための基本の備えです。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
出典:平成25年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問58
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(独立性)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(システム監査)
- 令和6年度 秋期 午前 問64:BPRに関する問題(外部委託)
- 令和6年度 春期 午前 問60:業務処理統制に該当するもの(入退室管理)
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