令和5年度 秋期 午前 問39
セキュリティ
CSIRTに関する問題
JPCERT コーディネーションセンター“CSIRT ガイド(2021 年 11 月 30 日)”では,CSIRT を機能とサービス対象によって六つに分類しており,その一つにコーディネーションセンターがある。コーディネーションセンターの機能とサービス対象の組合せとして,適切なものはどれか。
- ア機能: インシデント対応の中で,CSIRT 間の情報連携,調整を行う。/ サービス対象: 他の CSIRT
- イ機能: インシデントの傾向分析やマルウェアの解析,攻撃の痕跡の分析を行い,必要に応じて注意を喚起する。/ サービス対象: 関係組織,国又は地域
- ウ機能: 自社製品の脆弱性に対応し,パッチ作成や注意喚起を行う。/ サービス対象: 自社製品の利用者
- エ機能: 組織内 CSIRT の機能の一部又は全部をサービスプロバイダとして,有償で請け負う。/ サービス対象: 顧客
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✓ これが正解ア機能: インシデント対応の中で,CSIRT 間の情報連携,調整を行う。/ サービス対象: 他の CSIRT
解説
調整役なので相手も CSIRT です。
設問は、JPCERT コーディネーションセンターの資料が示す六つの分類のうち、コーディネーションセンターの機能とサービス対象の組合せを問うています。組合せ表の設問は、差の付く列から読むと読む量が減ります。ここでは機能を述べた文が長く、サービス対象の欄が短いので、短いほうを先に読むのが得です。コーディネートという語は調整を意味するので、自分で手を下すのではなく組織と組織の間に立って橋渡しをする役だと分かります。その相手として自然なのは、同じように事案へ対応している組織です。正解は、インシデント対応の中で情報連携と調整を行い、サービス対象を他の CSIRT とする組合せになります。残る三つも実在する型なので、もっともらしさでは選べません。設問が引いている資料の発行元そのものが、この型の代表例にあたる点も手掛かりになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ機能: インシデントの傾向分析やマルウェ…:傾向の分析やマルウェアの解析を自ら行い、関係組織や国、地域へ注意を喚起する型です。手を動かして調べ、広く呼び掛ける側なので、間に立って情報をつなぐ働きとは役割が違います。
- ウ機能: 自社製品の脆弱性に対応し,パッチ…:自社製品の脆弱性に対応してパッチを作り、注意を喚起する型です。サービス対象が自社製品の利用者に限られており、事案に当たる組織どうしを橋渡しする相手にはなっていません。
- エ機能: 組織内 CSIRT の機能の一部…:組織内 CSIRT の機能の一部または全部を、サービスプロバイダとして有償で請け負う型です。有償という語が示すとおり商売として引き受ける形で、対象も顧客に限られています。
この問題の用語
- CSIRT事故が起きたときに窓口となり、調べて対応する組織内の専門チーム。普段から連絡先と手順を決めておきます。
- コーディネーションセンターCSIRT同士の情報連携と調整を担う分類の一つのことです。サービスの対象は自社の利用者ではなく、ほかのCSIRTになります。
- インシデントサービスの計画外の中断や品質の低下、またはそのおそれがある出来事です。情報セキュリティでは、安全が損なわれるおそれが高いものを指します。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- マルウェアウイルスやランサムウェアなど、利用者に害を与える目的で作られたソフトの総称です。感染すると情報を盗まれたり操作できなくされたりします。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
- 脆弱性OSやソフトに残っている、攻撃の足掛かりになりうる弱点のこと。開発元が配る修正パッチを当ててふさぎます。
- サービスプロバイダインターネットを通じてサービスを提供する事業者のことです。利用者は自分で設備をそろえずに、必要な機能を借りて使えます。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問39
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問55:サービス可用性管理に関する問題(インシデント)
- 令和7年度 秋期 午前 問42:CSPMに関する問題(マルウェア)
- 令和7年度 秋期 午前 問40:PSIRTが対応するもの(CSIRT)
- 令和6年度 秋期 午前 問80:基本理念に含まれているもの(サービスプロバイダ)
- 令和4年度 秋期 午前 問40:JVNの目的(コーディネーションセンター)
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