令和5年度 春期 午前 問70
技術戦略
共同研究に関する記述
企業と大学との共同研究に関する記述として,適切なものはどれか。
- ア企業のニーズを受け入れて共同研究を実施するための機関として,各大学に TLO(Technology Licensing Organization)が設置されている。
- イ共同研究で得られた成果を特許出願する場合,研究に参加した企業,大学などの法人を発明者とする。
- ウ共同研究に必要な経費を企業が全て負担した場合でも,実際の研究は大学の教職員と企業の研究者が対等の立場で行う。
- エ国立大学法人が共同研究を行う場合,その研究に必要な費用は全て国が負担しなければならない。
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ共同研究に必要な経費を企業が全て負担した場合でも,実際の研究は大学の教職員と企業の研究者が対等の立場で行う。
解説
費用を全額出しても研究は対等に行います。
設問は、企業と大学との共同研究に関する記述として適切なものを、四つの中から選ばせています。四つとも産学の連携をめぐる話なので、話題では絞れません。見分けの軸は、共同という言葉のとおり双方が人を出し合って一緒に進める形になっているかどうか、そして誰が誰に何を負う話なのか、の二つです。正解は、共同研究に必要な経費を企業が全て負担した場合でも、実際の研究は大学の教職員と企業の研究者が対等の立場で行うという記述です。費用を多く出した側が上に立つ制度ではありません。費用を出して大学だけに進めてもらい、結果を受け取る形は別の枠組みにあたるので、混ぜないようにします。産学の連携は、一緒にやる形、やってもらう形、すでにある成果を譲り受ける形の三つに分けて覚えておくと整理できます。得られた成果を出願するときは、企業と大学の共有として扱われることが多く、費用の負担割合がそのまま立場の上下になるわけではありません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア企業のニーズを受け入れて共同研究を実施す…:TLO は大学の研究成果を企業へ橋渡しする機関で、名前の中に許諾を意味する語が入っています。一緒に研究を進めるために置かれた機関ではありませんし、全ての大学にあるわけでもありません。
- イ共同研究で得られた成果を特許出願する場合…:発明者になれるのは実際に発明した人だけで、会社や大学といった組織そのものは発明者になれません。組織が並ぶのは、権利を持って出願する側の名義のほうです。
- エ国立大学法人が共同研究を行う場合,その研…:必要な費用を全て国が負担しなければならないという定めはありません。一緒に進める形である以上、企業の側も相応の費用を分担します。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問70
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)