平成26年度 春期 午前 問71
技術戦略
“技術のSカーブ”の説明
“技術の S カーブ”の説明として,適切なものはどれか。
- ア技術の期待感の推移を表すものであり,黎明期,流行期,反動期,回復期,安定期に分類される。
- イ技術の進歩の過程を表すものであり,当初は緩やかに進歩するが,やがて急激に進歩し,成熟期を迎えると進歩は停滞気味になる。
- ウ工業製品において生産量と生産性の関係を表すものであり,生産量の累積数が増加するほど生産性は向上する傾向にある。
- エ工業製品の故障発生の傾向を表すものであり,初期故障期間では故障率は高くなるが,その後の偶発故障期間での故障率は低くなり,製品寿命に近づく摩耗故障期間では故障率は高くなる。
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✓ これが正解イ技術の進歩の過程を表すものであり,当初は緩やかに進歩するが,やがて急激に進歩し,成熟期を迎えると進歩は停滞気味になる。
解説
S の字は、緩やか、急、緩やかの三段です。
設問は技術の S カーブの説明を選ばせています。この言葉は、そのまま形を言い表しています。横軸に投じた時間や資源、縦軸に技術の性能を取ると、初めのうちは基礎の試行錯誤が続いて投じても性能は伸びにくく、やがて勘所がつかめて投じた分だけ急に伸び、成熟期に入ると物理的な限界が近づいて再び伸びなくなります。この緩やか、急、緩やかという三段が、横から見た S の字に重なります。ですから見分ける軸は、書かれている動きが三段になっているかどうかです。なお、上の平らな部分に入ったら次の技術へ乗り換える判断が必要になり、しかもその判断は、いまの技術が最も稼いでいる時期に下すことになります。残りの三つは、期待の高まりが一度しぼんでから戻る動き、積み重ねるほど一方向に良くなり続ける動き、そして故障の起こりやすさが時間とともに増えたり減ったりする形で、いずれも三段にはなりません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア技術の期待感の推移を表すものであり,黎明…:黎明期、流行期、反動期、回復期、安定期と移ると書かれており、縦軸に取っているのは技術の性能ではなく世間の期待感です。見ているものが違うので、伸び方の説明にはなりません。
- ウ工業製品において生産量と生産性の関係を表…:工業製品について、累積の生産量が増えるほど生産性が上がるという関係を表したものです。生産の経験と効率の話であり、投じた資源に対して性能がどう伸びるかを示してはいません。
- エ工業製品の故障発生の傾向を表すものであり…:初期には故障が多く、その後は落ち着き、寿命が近づくと再び増えるという故障率の移り変わりです。上がって下がってまた上がる形なので、性能が頭打ちになる形とは重なりません。
出典:平成26年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問71
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