平成28年度 春期 午前Ⅱ 問6
システム監査
保証報告書に関する問題
日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号“受託業務に係る内部統制の保証報告書”に基づいて作成される文書と作成者の適切な組合せはどれか。ここで,受託業務の一部について再委託が行われており,除外方式を採用しているものとする。
選択肢は原典では保証報告書・システムに関する記述書・受託会社確認書の表。
- ア保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:監査人 / 受託会社確認書:監査人
- イ保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:再受託会社
- ウ保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:被監査会社(受託会社)
- エ保証報告書:被監査会社(受託会社) / システムに関する記述書:監査人 / 受託会社確認書:再受託会社
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✓ これが正解ウ保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:被監査会社(受託会社)
解説
記述書と確認書は受託会社が作り、保証報告書は監査人が作ります。
実務指針第86号に基づく保証業務では、受託会社が自社の受託業務に係る内部統制を説明し、監査人がそれについて意見を述べる形をとります。見分ける軸は、説明する側と保証する側の役割分担です。システムに関する記述書は、受託会社が自らの内部統制を記述するので受託会社が作成し、受託会社確認書も、記述書の内容などについて受託会社が確認するものなので受託会社が作成します。監査人は、それらを検証して保証報告書を作成します。除外方式では、再委託先の内部統制は記述や保証の範囲から外れます。説明して確認するのは受託会社、保証するのは監査人と分けて覚えます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア保証報告書:監査人 / システムに関する…:三つの文書を全て監査人が作るとすると、監査人が自ら書いた記述を自ら保証することになります。内部統制を説明する記述書と確認書は受託会社の側が作るものであり、役割分担が成り立ちません。
- イ保証報告書:監査人 / システムに関する…:除外方式では再委託先の内部統制が記述と保証の範囲に入らないため、再受託会社が受託会社確認書を作成することはありません。確認書は、記述書を作成した受託会社が出すものです。
- エ保証報告書:被監査会社(受託会社) / …:保証報告書を被監査会社が作り、記述書を監査人が作るという組合せは、説明する側と保証する側を逆にしています。受託会社が自分の統制を自分で保証しても、第三者による保証にはなりません。
この問題の用語
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問6
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(会計)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(内部統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査人)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問10:統制環境に該当するもの(内部統制)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問8:全般統制に関する問題(会計)
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