第40回 午前 問7
社会・環境と健康
カットオフ値に関する問題
スクリーニング項目Aは、あるカットオフ値以上で陽性と判定される。K事業所では、この項目Aを用いて早期から保健指導を行うため、カットオフ値を現状より引き下げることにした。この変更によって生じる変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1敏感度は低下する。
- 2特異度は上昇する。
- 3陽性者の割合は低下する。
- 4偽陽性率は上昇する。
- 5偽陰性率は上昇する。
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✓ これが正解4偽陽性率は上昇する。
解説
カットオフ値を下げると陽性が増え、偽陽性率は上昇します。
スクリーニングでは、カットオフ値をどこに置くかで、敏感度(病気の人を陽性と判定できる割合)と特異度(病気でない人を陰性と判定できる割合)がトレードオフの関係で変わります。この項目Aは、カットオフ値以上で陽性と判定されます。
カットオフ値を下げると、これまで陰性とされていた人の一部が陽性に変わります。病気の人の見逃しが減るので敏感度は上がり、偽陰性率(1−敏感度)は下がります。一方で、病気でない人も陽性と判定されやすくなるので特異度は下がり、偽陽性率(1−特異度)は上がります。陽性と判定される人の割合も増えます。したがって、偽陽性率は上昇するという記述が当てはまります。
早期発見のためにカットオフ値を下げて網を広げると、見逃しは減るが空振りが増える、と考えると、どの指標が上がりどの指標が下がるかを順に導けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1敏感度は低下する。:基準値を引き下げれば、疾患をもつ人のうち検査で引っかかる人が多くなります。疾患のある人を正しく拾える割合が増えるので、敏感度は下がらず高くなります。
- 2特異度は上昇する。:基準を下げると、病気でない人も陽性に判定されやすくなります。陰性と正しく判定される人の割合である特異度は、上がるのではなく下がります。
- 3陽性者の割合は低下する。:陽性と判定される範囲がカットオフ値の引き下げで広がるので、陽性者の割合は増えます。低下するという向きは逆です。
- 5偽陰性率は上昇する。:偽陰性率は病気の人を陰性と見逃す割合で、1から敏感度を引いた値です。敏感度が上がるので、偽陰性率は上昇せず低下します。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問7(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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