第40回 午前 問16
社会・環境と健康
国際保健に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1疾病の二重負荷とは、感染症と低栄養の併存を示す。
- 2世界の5歳未満の子どもの死亡率は、2000年から2020年にかけて上昇した。
- 3ユニバーサル・ヘルス・カバレッジには、予防の概念が含まれる。
- 4わが国の政府開発援助(ODA)には、先進国への資金協力が含まれる。
- 5国際協力機構(JICA)は、多国間援助を担っている。
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✓ これが正解3ユニバーサル・ヘルス・カバレッジには、予防の概念が含まれる。
解説
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジは予防まで含む考え方です。
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)は、すべての人が、必要とする質の高い保健医療サービスを、経済的な困難なく受けられる状態をめざす考え方です。WHOなどは、その中に健康増進、予防、治療、リハビリテーション、緩和ケアまでを含めています。病気になってからの治療だけでなく、予防も対象に含まれるので、この記述が当てはまります。UHCは持続可能な開発目標(SDGs)の保健分野の目標にも組み込まれています。
ほかの記述を見ると、疾病の二重負荷は、感染症と生活習慣病などの非感染性疾患が同時に存在する状態を指し、栄養の面では低栄養と過栄養(肥満)の併存を栄養不良の二重負荷と呼びます。感染症と低栄養の組み合わせではありません。世界の5歳未満児の死亡率は、2000年から2020年にかけて大きく低下しました。政府開発援助(ODA)は開発途上国を対象とする援助で、国際協力機構(JICA)は日本のODAのうち二国間援助を担う機関です。
UHCはすべての人に予防から治療・リハビリまで、と範囲の広さで覚えておくと、治療だけに限った言い換えに惑わされません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1疾病の二重負荷とは、感染症と低栄養の併存を示す。:疾病の二重負荷は、感染症と、生活習慣病などの非感染性疾患が同じ国や地域で同時に問題になっている状態を指します。感染症と低栄養の併存という説明は定義と合いません。
- 2世界の5歳未満の子どもの死亡率は、2000年から2020年にかけて上昇した。:世界の5歳未満の子どもの死亡率は、予防接種の普及などで2000年以降大きく下がりました。2000年から2020年にかけて上昇したという向きは事実と逆です。
- 4わが国の政府開発援助(ODA)には、先進国への資金協力が含まれる。:政府開発援助(ODA)は、開発途上国や地域の発展を支えるための公的な資金・技術協力です。先進国に対する資金協力は、ODAの対象に含まれません。
- 5国際協力機構(JICA)は、多国間援助を担っている。:国際協力機構(JICA)が担っているのは、日本と相手国の間で直接行う二国間援助です。国際機関を通じて行う多国間援助は、JICAの役割ではありません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問16(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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