第40回 午前 問39
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
血液疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1溶血性貧血では、尿中ウロビリノーゲンが減少する。
- 2成人T細胞白血病は、ヒト免疫不全ウイルスにより起こる。
- 3喫煙者では、ヘモグロビン濃度が低下する。
- 4血友病では、関節内出血がみられない。
- 5急性白血病では、出血傾向がみられる。
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✓ これが正解5急性白血病では、出血傾向がみられる。
解説
急性白血病では、血小板が減るため出血傾向がみられます。
急性白血病は、骨髄で未熟な血液細胞(白血病細胞)が増え続ける病気です。骨髄が白血病細胞で占められるため、正常な赤血球、白血球、血小板がつくられにくくなります。赤血球が減れば貧血、正常な白血球が減れば感染症、血小板が減れば出血傾向(あざができやすい、鼻血や歯ぐきの出血など)が起こります。したがって、急性白血病で出血傾向がみられるという記述が当てはまります。
ほかの記述を見ると、溶血性貧血では赤血球が壊れて間接ビリルビンが増え、腸で生じるウロビリノーゲンも増えるため、尿中ウロビリノーゲンは増加します。成人T細胞白血病はヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)によって起こり、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はエイズの原因です。喫煙者では、一酸化炭素がヘモグロビンと結合して酸素の運搬が妨げられるため、それを補おうとして赤血球やヘモグロビン濃度が増えます。血友病は凝固因子の欠乏による病気で、関節内出血や筋肉内出血が特徴的です。
骨髄が占拠されて3系統の血球が減る、と白血病の症状をまとめて覚えると、貧血・感染・出血の3つを一度に整理できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1溶血性貧血では、尿中ウロビリノーゲンが減少する。:溶血で赤血球が壊れるとビリルビンが多くでき、腸内で変化したウロビリノーゲンも多くなります。その一部が吸収されて尿に出るため、尿中の量は減少ではなく増加します。
- 2成人T細胞白血病は、ヒト免疫不全ウイルスにより起こる。:成人T細胞白血病の原因は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)です。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、後天性免疫不全症候群(エイズ)を起こすウイルスです。
- 3喫煙者では、ヘモグロビン濃度が低下する。:たばこの煙に含まれる一酸化炭素はヘモグロビンと強く結びつき、酸素を運べるヘモグロビンが減ります。体はこれを補おうとして赤血球をつくるので、ヘモグロビン濃度は上がりやすくなります。
- 4血友病では、関節内出血がみられない。:血友病は凝固因子の第Ⅷ因子や第Ⅸ因子が足りない遺伝性の病気で、関節や筋肉の深い部位への出血が典型的です。関節内出血はこの病気を特徴づける症状です。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問39(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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