第40回 午後 問115
臨床栄養学
経腸栄養法に関する問題
経腸栄養法の適応となる疾患および病態として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1ショック
- 2嚥下障害
- 3消化管穿孔
- 4腸閉塞
- 5汎発性腹膜炎
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✓ これが正解2嚥下障害
解説
腸が使える嚥下障害は、経腸栄養法の適応です。
栄養補給法を選ぶときは、腸が機能していれば腸を使う、という原則に沿って考えます。経腸栄養法は、口から十分に食べられないが消化管の機能は保たれている場合に、経口の栄養剤や経管(チューブ)で消化管に栄養を入れる方法です。腸を使うことで、腸の粘膜の萎縮を防ぎ、感染を減らす効果も期待されます。
嚥下障害は、飲み込む働きに問題があって口から安全に食べられない状態ですが、胃や腸の消化・吸収の働きは保たれていることが多くあります。このため、経鼻胃管や胃瘻などから栄養を入れる経腸栄養法のよい適応になり、最も適当です。ほかの病態は、腸への血流が足りない、消化管に穴が開いている、内容物が先へ進まない、腹腔全体に強い炎症が広がっている状態で、消化管を使うと悪化するおそれがあるため、禁忌として扱われます。
経腸栄養法の適応は、消化管が安全に使えるかどうかで判断すると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ショック:ショックでは全身の血圧が下がり、腸への血流も低下するため、栄養を入れても腸が消化・吸収できず、腸の虚血を悪化させるおそれがあります。循環が安定するまでは経腸栄養を始めないのが原則です。
- 3消化管穿孔:消化管穿孔では、胃や腸の壁に穴が開いています。消化管に栄養剤を入れると腹腔内に漏れて炎症を広げるおそれがあるため、経腸栄養法は行いません。
- 4腸閉塞:腸閉塞では腸の内容物が先へ送られず、腸の中にたまっています。そこへさらに栄養剤を入れると、腹部の張りや嘔吐を悪化させるため、経腸栄養法の禁忌にあたります。
- 5汎発性腹膜炎:汎発性腹膜炎は、腹膜の炎症が腹腔全体に広がった重い状態で、腸の動きも低下します。消化管を使うことができないため、経腸栄養法の適応にはなりません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午後(厚生労働省)問115(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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