平成28年度 春期 午前 問14
システム構成要素
このシステムの稼働率を表す計算式
図のように,1 台のサーバ,3 台のクライアント及び 2 台のプリンタが LAN で接続されている。このシステムはクライアントからの指示に基づいて,サーバにあるデータをプリンタに出力する。各装置の稼働率が表のとおりであるとき,このシステムの稼働率を表す計算式はどれか。ここで,クライアントは 3 台のうち 1 台でも稼働していればよく,プリンタは 2 台のうちどちらかが稼働していればよい。
図(書き起こし): 1本の LAN(横一直線のバス)に,上側からサーバが 1 台,下側からクライアント 3 台とプリンタ 2 台がぶら下がっている。接続の順序(左からクライアント・クライアント・クライアント・プリンタ・プリンタ)は原典の並びどおりだが,この問では順序は問われていない。
| 装置 | 稼働率 |
|---|---|
| サーバ | a |
| クライアント | b |
| プリンタ | c |
| LAN | 1 |
- アab^3 c^2
- イa(1−b^3)(1−c^2)
- ウa(1−b)^3(1−c)^2
- エa(1−(1−b)^3)(1−(1−c)^2)
答えと解説を見る
✓ これが正解エa(1−(1−b)^3)(1−(1−c)^2)
解説
並列冗長は1から全台停止の確率を引いた形で表します。
ある装置群が全体として動く条件が、そのうち1台でも動いていればよいとなる並列の構成では、群全体が動く確率は、群のすべての装置が同時に停止する確率を1から引いた値で求めます。1台の停止確率はその装置の稼働率を1から引いたもので、独立に停止する台数分だけ掛け合わせると、全部が同時に停止する確率になります。設問ではクライアントが3台で1台でも動けばよく、プリンタが2台で1台でも動けばよいという2つの並列の冗長があります。判定の軸は、並列の冗長を1から全台停止の確率を引く形で表しているか、直列に必要なサーバの稼働率を全体に掛けているか、そして常に動く経路の稼働率を1として扱っているかの3つです。全体はこれら3つの因子の積で決まります。ここで扱っているのは、直列と並列の冗長を組み合わせて算出する信頼性の考え方です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アab^3 c^2:クライアント3台とプリンタ2台のそれぞれの稼働率を、単純に台数乗して掛け合わせる形になっています。これは全台が同時に動いていなければならない直列の構成の式で、1台でも動けばよいという設問の条件と合いませんでした。
- イa(1−b^3)(1−c^2):クライアントとプリンタの部分を、稼働率をそのまま累乗して1から引く形にしています。これは全台がそろって動いてはいない確率にあたり、稼働率と停止確率を取り違えているため、群全体の稼働率としては値が合いませんでした。
- ウa(1−b)^3(1−c)^2:1台の停止確率を各装置のぶんだけ累乗して、そのまま掛け合わせる形になっています。これは全台が同時に停止している確率そのものであり、1から引くという最後の一段が抜けているため、群全体が動く確率にはなりませんでした。
この問題の用語
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
- LAN事務所や家庭など、限られた範囲の中で機器をつなぐネットワークです。離れた拠点どうしを結ぶWANとは、ルータを介して接続します。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問14(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和8年度 科目A 問14:サービス可用性に関する問題(稼働率)
- 令和8年度 科目A 問8:CSMA/CDに関する問題(LAN)
- 令和7年度 科目A 問10:WAFの説明(LAN)
- 令和7年度 科目A 問4:6年経過後の稼働率(稼働率)
- 令和6年度 科目A 問4:翌年度の稼働率(稼働率)
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